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初めての精神科で「うつ病」と診断された28歳フリーランス男の話を聞いてくれ

今から2ヶ月ほど前──つまり、2021年4月半ば、一抹の不安を抱えながらも人生初となる「精神科」に行ってみたんです。

というのも、3年ほど前から週3~4回のペースで金縛りに遭い、ほぼ毎日のように"同じ世界"の夢を見させられ、それら夢のおよそ半数ほどが「悪夢」という地獄フェイズに突入していたからなんですよね。

同じ世界の夢──これはいわゆる「継続夢」と呼ばれるものだそうですが、去年頃から「夢の世界に囚われている時間」が「体感で数日から数週間」に引き延ばされるようになり、さすがに『これはマズイな』と思った次第です。寝ているのは1日なのに、夢では平気で2週間過ごしてるって普通に考えてヤバい。

そう、それで『睡眠薬でも処方してもらうかなあ』と軽い気持ちで精神科に行ってみた結果、まさかの「うつ病」という診断が下された、というわけです。

不眠以外にも気になる症状は多々あったんですが、僕の場合は特に悪夢や中途覚醒などの「不眠」の症状がひどく、睡眠の質は間違いなく過去最悪の状態でした。

精神科・心療内科に行こうか悩んでる人へ

はじめに、精神科および心療内科、メンタルクリニックへ行こうか悩んでる人に一言申し上げておきます。

「迷ってるなら行こう、今すぐ行こう」

いやホントね、自分ひとりだけであれこれ考えていても思考が堂々巡りするだけで一向に前に進みません。一度勇気を出してでもその道のプロフェッショナルに見てもらうだけでもだいぶ気が楽になりますよ。

『辛いのは自分だけじゃない……みんな辛いんだ……』とか『自分は大して困ってない……自分は病気じゃない……』とか、そういう考えは一旦捨てて、1ミリでも「あ、おかしいな」って感じたら専門機関を頼ってみてください。

僕も精神科に行くのは最初かなり抵抗あったし、恥ずかしさや戸惑いもあったけれど、今となってはもっと早く行っておけばなあ、とさえ思っています。思い立ったが吉日です。

さて、ここからは僕が「うつ病」と診断されるまでのプロセスを簡単にまとめていきます。

精神科を受診するまでの経緯

精神科を受診するまでの経緯は以下の通りです。

  1. 数年前から毎日のように「悪夢」に苛まれる
  2. 睡眠薬を処方してもらう目的で「精神科」を受診
  3. 「うつ病(後にPTSDも判明)」との診断が下される

「たかが悪夢で……」と思われるかもしれませんが、控えめに言っても「異常なほど残酷かつ残忍な内容で、起床後も余裕で吐き気を催せる」というレベルの悪夢です。それがほぼ毎日、年単位で続きます。

今だからこそ夢の内容を平然と語れるのですが、たとえば、枕元で何十、何百匹というムカデが合戦を繰り広げていたり、毛穴という毛穴からムーミンのニョロニョロみたいな白いクネクネしたものがHello Worldしていたり、東京ドーム100個分ほどのサイバーパンクシティが夢の中で形成されて独自の文化と社会構造を生み出していたり──。

当然、このような悪夢を見続けていれば心身の具合もブッ壊れていくわけですが、当時はそれすらロクに自認できないほど脳が病に侵蝕されていたように感じますね。

不眠はうつ病やPTSDなどの精神疾患にしばしば見られる症状

悪夢や中途覚醒、早朝覚醒など「不眠」の症状はうつ病やPTSDなどの精神疾患にしばしば見られる症状だそうです。

強烈な悪夢は10年前のオカルト期から始まっていた

実は、強烈な悪夢を見始めるようになったのは今から約10年ほど前──高校時代あたり──から。ちょうど「ひとりかくれんぼ」や「夢日記」など、オカルト全般にドハマリしていた頃ですね。

その頃は身長5mの赤い女が玄関に立っていたり、ある公園内で幻聴・幻覚の類を体験したり、線路に引っ張られる感覚および進化済みのコナンくんの目撃例など、まあとにかくヤバかった。

──今にしてこう羅列してみると、何やら統合失調症、もしくは躁うつ(双極性障害)の気もありそうだなあ、という感想ですね。当時は120%霊障だと確信していましたが。

しかしそれも時とともに頻度は減っていき、専門学校時代および音楽活動に熱中していたバンドマン時代にはほとんど不可思議な体験に襲われることもなく、悪夢もそれほど見ていなかったように思います。

悪夢が再発するまでは超アクティブ人間だった

バンドマンを辞めてからは、日本一のバンジージャンプに挑戦したり、雪山のスキー場で働いてみたり、自転車で日本を旅行したり、その後セブ島に留学したり、そのままフィリピンに移住してツアー会社を立ち上げてみたり、ハワイをオープンカーで走り回ったり、アメリカ大陸をキャンピングカーで横断してみたり、富士山を登ってみたり、と本当に自由奔放な生活を送っていました。

悪夢の症状が再発したのは約3年前、海外から日本の実家に帰ってきて、家に引きこもりがちになってからでしょうか。

当時はブログの収入とフィリピンのツアー会社の収入が半ば不労所得のように入ってきていて、特に仕事をする気にもならず、毎日ゲームやアニメ、読書にどっぷり浸かっているような生活を送っていたんですよね。ここからいわゆる「引きこもり期」が始まりました。

生活を改善しても一向に悪夢は止まず

「うつ病」気味だったから家に「引きこもり」がちになったのか、それとも「引きこもり」がちになったから「うつ病」になったのか──それは今となってはわかりません。

ただ、引きこもりと言っても睡眠リズムはしっかりしていたし、散歩も筋トレもしていた。用事があれば家から出ることも全然平気だったし、日記も書いて、読書もしたりして、生活自体には特にストレスもなく、平和な毎日だったんです。「悪夢」という一点の問題を除いては。

2019年頃から再び「夢に囚われるように」なった

端的に言うと、夢にいる時間がとびきり長くなりました。一日に複数の夢を見るのはもちろんのこと、いくつもの悪夢を一夜にして見ることもしばしば。

悪夢の舞台はさまざまですが、思い出すだけで鳥肌が立つような内容のものばかりです。詳しい内容については割愛させていただきますが、ここではひとまず「一通りの死に方と殺し方は体験させられた」とだけ申し上げておきましょう。

ここまで生活に気を遣い、睡眠の質を上げようとしても一向に悪夢の頻度は変わらず、むしろ悪化さえしているような状況だったんですよね。

新型コロナウイルスが精神にトドメを刺したか

トドメとなったのが新型コロナウイルスだったように思います。正直、コロナによる影響は生活自体にさほど変化を及ぼさなかった──ばかりか、むしろ気持ち的に楽になったぐらいだったんですが、当然海外で運営していたツアー会社は廃業に追い込まれ、ブログを始めとしたWeb事業も大ダメージを受けてしまいました。

ウイルスが広がる前から精神的に不安定だったので、あくまでコロナは要因のひとつに過ぎないとは思いますが、まあやっぱり関係はしているでしょうね。

そしてついに2021年の4月、ようやく『これは何か不眠に関する病気に違いない』と確信した僕は、人生初の精神科に赴き、予想だにしていなかった「うつ病」という診断を眼前に叩きつけられたわけです。

初めての精神科について(これからメンクリに行こうと思ってる人向け)

人生初の精神科受診についてですが、まずは病院に直接電話をしました。その日に思い立ったので、電話をしたのは当日の朝でしたね。予約はいっぱいだったんですが、待ちさえすれば診察させてもらえるということだったのですぐに向かうことに。

こういう場所に足を運ぶのは初めてで緊張したんですが、一応病気の種類が種類だけに、患者のプライバシーには通常の科より一層の配慮がされていてなんとなく安心感がありました。基本的に名前では呼ばれず、その日ごとの番号で呼ばれるという感じですね。

持ち物は保険証と現金、持っていれば「おくすり手帳」ぐらいです。まず最初に問診票──今の症状やいつ始まったか、家族や親戚に精神疾患を持っている人はいるか、など──を書き、診察を待つだけ、という流れです。

詳しい診察を受け、何らかの精神疾患を持っていると判断されれば薬の処方をされるなど治療について説明があり、心身ともに健康だということであれば、それはそれでハッピーエンドです。

僕の場合は当日に「うつ病」と診断され、帰りに2週間分の抗うつ薬「ミルタザピン」を処方されました。この抗うつ薬の副作用が過眠ということもあり、先生はこの薬で不眠も治療しようと考えていたみたいですね。

抗うつ薬、慣れるまでヤバい

薬の副作用の症状は人によってさまざまだと思いますが、初めて抗うつ薬を飲んだ者の感想としては「抗うつ薬、マジでヤバい」でしたね。

とにかく慣れるまでが辛すぎる。頭はぼーっとするし、眠くて眠くて仕方がない、常に地上から3cmぐらい浮いているような感覚だし、決断力・集中力が著しく低下する。

1週間経ってやっと慣れてきたかな、という印象でした。その間はとてもじゃないけど乗り物類の運転はできないし、そもそも散歩するのにも多少の危険を感じたぐらいですね。まあ常に身体と頭がふわふわしててそれはそれで楽しかったわけですが。

うつ病と診断されての感想は「半分ショック、半分安心した」が本音

うつ病と診断されての率直な感想は「ショックが50%、安心したが50%」といったところですね。先生に『うつ病かもね』と言われたときは一瞬頭が機能停止して、『え、ワシうつ病なん? うつ病ってあのうつ病? マ?』と顔面フリーズ状態を晒してしもうたぐらいですから。

その後、先生から「うつ病の主な症状」を資料を交えて説明されたわけですが、まあこれが当てはまるどころの話じゃないというか。『は? これまんまワシのことやんけ』って感じでした。

実はネットで「うつ病診断」なるものもやってみたことはあるのですが、もちろんそこでも80%の確率で「うつ病」という結果だったんですよね。まあそれでもネットにある診断系の類ってほとんど"誰にでも当てはまること"だったりするじゃないですか。なので僕、あんまり信頼してなかったんです。

結果、見事に「うつ病」でした。ネットの診断も馬鹿にできないということかもしれませんね。うん。

「うつ病だった」という安心感

うつ病と診断されて安心した──というのは、もう文字通りそのままの意味です。精神的に悪化したここ数年、控えめに言っても『人生ハードモードすぎる……』という感じだったんですよね。

それでも当時は自分がまさかうつ病だとは思っていなかったので、『みんなこんな辛いのに人生がんばってるとか偉すぎる……』と思っていたんです。

でも、それは間違いだった。うつ病だったから、他の人よりも辛いことが多かっただけ。

それがわかっただけでもちょっと安心しました。ああ、辛いのは他でもない病気のせいだったんだ──と。

原因が分かれば対策はできるので、あとは治療に専念するだけ。今のところ治療を初めて2ヶ月ほどですが、変化はわずかなものの、着実に回復しているかなという印象です。

今後について

今はとにかく何をするにも億劫で、やる気は出ないし、ゲームもアニメも楽しめないことのほうが多いです。それでもやっとブログを書けるぐらいにまで回復したのはやっぱり薬のおかげかな、と。

現在は抗うつ薬1.5~2錠と睡眠薬1錠を処方されていますが、いかんせん治療代が高いんですよね。診察台と薬代あわせて5,000円を超えたあたりで病院の方から『自立支援って知ってます?』と言われ、昨日今日で手続きを進めてきました。

今回うつ病になって初めて知ったんですが、統合失調症やうつ病などの精神疾患の医療費の軽減ができる「自立支援医療制度」という制度があるんですよね。

これは医療費の自己負担額が原則1割(所得に合わせて月々の医療費の上限が決まる)になるもので、僕のように病気のせいで仕事ができない民にとってはとても助かる制度です。

来月からはカウンセリングも始まるようで、これからもうつ病とは長く付き合っていくことになるんだろうなあと予想してます。早くやる気MAXマンになって、バリバリ趣味とか仕事とかに打ち込みたいです、ホント。

長くなってしまったので今回はここまで。今後更新予定の内容は以下の通り。元気あるときにでも書きます。


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  • この記事を書いた人

あめぎ

15年間もの宗教による束縛→いじめ→歌舞伎町バンドマン→2年でブログ収益50万円達成→自転車日本一周の途中でセブ島留学→海外起業→アメリカ大陸横断→富士山登頂→PTSDとうつ病の療養|HSS型HSP|INFJ-T

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