恐怖のひとりかくれんぼ体験から約9年が経ちました。
ひとりかくれんぼを終わらせたあとから僕は、
——など、次々と起こる不可解な出来事の連続に悩まされていました。
これらはすべて現実に起きた話です。
ひとりかくれんぼは、その時だけではなく、その後の生活においても悪影響を及ぼすこともあり得るのです。
今回はその警告も兼ねて、実際に僕が体験したこと、そのときに感じていた幻聴や幻覚についてお話ししていきます。
幻覚や幻聴の類は「心霊現象」によるものなのか?
初めに言っておきますと、僕は、これらの異変や不可解な現象や体験を——いわゆる超常現象的——心霊現象によるものだとは考えていません。
あくまで、「ひとりかくれんぼを終わらせることができなかった」という事実、そして、「本当に憑かれてしまったのではないか?」と思い込んでしまった、ということが原因だと考えています。
過度のストレスと思い込みによって、一時的に、一種の精神病のような状態に近い——つまり、「変性意識状態」に陥ってしまっていたのかもしれません。
「ひとりの人間の頭の中」で起きている以上、それは「事実」となる
ただ、もし仮に精神的要因から生み出された異変だったのだとしても、そういった現象が「ひとりの人間の頭の中で起きている事柄」である以上、それらは「事実」なのです。
自分以外の人間の頭の中を覗くことはできないので、極端な話、その人がもし「私は幽霊を見たのだ」と言っても、本人以外はそれらを現実か、幻なのかを断定はできないのですよ。
結局のところ、ものを、世界を見せているのは脳です。眼球ではありません。この辺りの話は、別記事「錯視が生じる理由は『脳による視覚世界の大規模再解釈』だった」を読んでいただけるとわかりやすいかと思います。
そういったような意味でも、僕は「ひとりかくれんぼのような降霊術を遊び半分で試すべきではない」と考えているのです。
今回はそれらの点を踏まえて、ひとりかくれんぼによる副作用を分析しつつ、考察していきたいと思います。
異変その体の異常
まず、現れたのは体の異常でした。
ラストひとりかくれんぼを終えた次の日から、風邪を引いているような状態が2〜3ヶ月ほどだらっと続きました。
頭がぼーっとしたり、体が重く感じたり、上手く物事を考えられなかったり、脳が薄い膜で覆われているような、そんな感覚です。
最初のうちは「風邪でも引いたのかなあ」と思っていましたが、不意に元気になるときもあり、熱が出ることもありませんでした。
体の異常は全て右半身に偏っていた
何よりも奇妙だったのが、体の異常がすべて体の右半身に集中していたことです。
頭痛も、喉の痛みも、異常な肩凝りも、耳鳴りも、すべて決まって「右半身だった」んですね。
おそらく、これは「極度の緊張状態」が引き起こされたものだと思われますが、本当のところはわかりません。
常に恐怖に怯えて生活をしていたので、それが原因となって体にも異常が現れたようにも考えられます。
極度の恐怖は人間にとって非常に悪い影響を与えるものですしね。
異変その超ひとり人状態
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いま思えば、僕の日常生活内での精神状態は鬱のような、躁鬱の状態にも近かったように思います。
先ほど、「不意に元気になることがある」と書きましたが、その兆候として首の後ろが熱くなることがありました。
首が熱くなっていくのと比例して、気分が異常なスピードで高揚し始めるのです。
「首の後ろが熱くなる感覚」はまるで、「GANTZ」の世界を彷彿とさせるようなものでしたね。
思わず発狂してしまいそうになるほど、自分の内から得体の知れないパワーのようなものが溢れ出してくるんですよ。幸い、街のど真ん中で発狂してしまうということはありませんでしたが。
超ひとり人状態の制御方法は「ひたすら走る」こと
超ひとり人状態時に感じることは、無尽蔵の無敵感と幸福感のみです。
「ひたすらに楽しい」「今なら何でもできそうな気がする」「パワーがどんどん溢れてくる」
その無敵感と幸福感の制御方法として、僕は「ひたすら走る」という行動を取るようにしていました。
この状態のときは不思議と、いつまでも、どこまでも走れたのです。まさに無限のパワーを手に入れた感覚でした。
デフォルトで脳内麻薬がドバドバ出ている状態——、これが「超ひとり人状態」です。
「超ひとり人状態」の効果が切れると途端に鬱状態に
ところが、「超ひとり人状態」の持続時間はかなり短く、長くてもせいぜい20分程度でした。
その効果が切れると途端に激しい鬱感情が襲ってくるのです。
反発状態になると、世の中のすべてのものが呼吸をしているかのような錯覚が頻繁に起きるようになります。
ベンチや壁のような決して動くことのないようなものでさえ、まるで呼吸をしているかのように膨れたり、縮んだりを繰り返すのです。道路がゆらゆらと波打つ錯覚もよく起きました。
この感覚がおもしろくて、ぼーっと部屋のカーテンを2時間ほど見つめ続けていたこともあります。
まったくやる気が起きない——。自分なんて、生きていても何の価値もないのだ——。
ダムが決壊したように、負の感情が——「これでもか」というほど大量に——ドバーッと溢れ出てくるのです。
先がまったく見えない真っ暗闇の中をひたすら歩いているような、そんな感覚でした。何をやっても楽しくない、希望なんてない、恐怖しかない。
たまに訪れる、「超ひとり人状態」だけが唯一の心の支えだったのです。
「ああ、早く首の後ろ熱くならないかなあ」と、いつも「超ひとり人状態」を心待ちにしていたのを覚えています。
異変その電車のホーム内にて体験した「線路に引っ張られる感覚」
最高に気分がいい「超ひとり人状態」の反動なのか、自殺願望の塊「絶望級ひとり人状態」になると、幻聴や幻覚が生活に支障を来すレベルで酷くなります。
ホームで電車を待っているときに、「線路に体が引き寄せられる感覚」がしたこともありました。
まさに、線路に引っ張られているような感覚です。
線路がぐにゃりと波打ち始め、その動きに合わせて、身体が勝手に線路に引き寄せられてしまうのです。
正直な話をすると、「もう死んでしまいたい」と考えていたこともあったのですが、そのときばかりは本気で死を覚悟しました。
「あ、これ本気で死ぬパターンかもしれない」
そう思った瞬間、全身に鳥肌がぞわりと立ち、結局、後ろに尻餅をつく形で事なきを得ました。
この経験がキッカケで、「やっぱり、ひとりかくれんぼなんてやらなきゃよかった」と激しく後悔するようになりました。
「非現実を映画や夢の中で感じること」と「現実世界で非現実を感じること」には、およそ天と地ほどの差があります。
異変その視界の隅に「コナンくん」
「ひとりかくれんぼ」の合間にやった降霊術「ひとりにらめっこ」以降、コナンくんのような少年が視界の隅にちらり、ちらりと映るようになりました。
部屋のすぐ傍にあるベランダに、ぼおっと少年が立っている姿がちらりと見えたり、トイレでふと顔を上げた瞬間、天井から少年がぶら下がっているように見えたり——。
なぜだか、人の家の車庫を通り過ぎるときに、出没することが多かったです。
身長は130〜140cmほどで、服は「コナンくんの姿そのまま」、という感じでした。顔はわからないですが、ジャケットは真っ黒でした。
一番怖かったときの「コナンくん」
一番怖かったコナンくんは、友人5人ほどと、円になって話していたときでしょうか。
ちょうど、その円の中心にハッキリとコナンくんが立っていたんですよね。
眼球が驚くほど大きいのです。まんまるの真っ黒な穴がぽっかりと——顔の半分以上ほどを埋め尽くして——空いているのです。
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もう本当にこんな感じでした。怖くて直接は見られなかったのですが、おそらく、こんな顔をしていました。
だれかが話すたびにそっちをギョロリ、だれかが話すたびにそっちをギョロリ、だれかが話すたびにそっちをギョロリ——。
言葉を発した人間の方向にぎゅるりと首を回して、じっと見つめるだけ、ただ、それだけでした。
怖くて僕は、怖くて、友人の話に間抜けな相槌を打つので精一杯でした。
コナンくんは、それ以降、だんだんと出現頻度が低くなっていき、3ヶ月を過ぎた頃あたりからぱったりと姿を見せなくなりました。
まとめ
一体何だったんでしょうか、「超ひとり人状態」も、「絶望級ひとり人状態」も、「コナンくん」も——。
すべては僕の脳が誤作動を起こした結果現れた幻覚だったのでしょうか。
何はともあれ、時期的に考えても「ひとりかくれんぼによる副作用」と考えるのが自然でしょう。
オカルトによる心霊現象ではないにしろ、精神的にかなりの負荷がかかるのは間違いありませんから。
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