『積読を解消したい』
『なかなか読書が捗らない』
『本を買っただけで満足しちゃう』
積読に関する悩みって、意外と厄介じゃないですか?
読みかけの本があると、それだけでどことなく落ち着かない気持ちになったり、頭の中にいつまでも薄い膜が張っている妙な感覚に襲われたりするんですよね。
確かにあんまり良い気持ちがしないのは確かですが、だからと言って積読が絶対的に悪いということではありません。
むしろ、僕は「積読こそ自然な読書方法である」とさえ考えています。
本を読む目的によっても読書の方法は変わってくるとは思いますが、とりあえず本記事の目指すゴールを明確にしておきましょう。
『積読に対する考え方を変えて、積まれた本を効率よく消化していく』
まあ要は、読書のハードルをぐぐっと下げてどんどん本を読んでいきましょうか、って話ですね。
積読をしてしまう心理とは?
そもそも積読をしてしまう原因とはなんでしょう?
- 今を逃したらもう買えないかもしれない
- とりあえず買っておけば、いつでも読めるから
- 好きなものが発売されたらすぐ欲しくなる人間の性
- 運良く欲しい本を見つけることができたという心理から
- 買えるうちに買っておいて、とりあえず所有しておきたい
- 本を買ったあとの「本は今自分の手元にあるぞ」という安心感
などの心理や考えから、
『書店で欲しいと思う本に出会うと、なんとなくその場で衝動的に買ってしまう』
その結果、
『いつでも読めると思ってつい惰性で本を積んでしまう』
となって、最終的に「積読」という状態に陥ってしまうわけですね。
積読のメリットとは?
積読ってマイナスイメージばっかりある印象ですが、こんなメリットもあります。
- 心の安定につながる
- 所有する満足感がある
- 時間のあるときに読める
- 読みたい本を逃さなくて済む
- 家に帰ってから読む本があるという幸せ
- 思い立ったときに本を読むことができる
それに、特定のジャンルについて効率よく学びたいときは、あらかじめ複数の書籍をまとめて購入して「積読前提の読書」をしたほうが広く知識を吸収できるかもしれませんよね。
問題を細分化する重要性
『メリットがあることはわかったけどさ、それでも積読は解消したいんだよ』という方のために、さっそく「積まれた本を効率よく消化する3つの方法」を考えていきましょう。
問題や悩みを解決していく上で一番最初にぶつかる壁がこれ。
「何がわからないのかわからない」
そもそも自分が何を理解していないかを知っておかないと、対策も何も立てられたもんじゃないです。
一見、崖っぷちのように思われる窮地でも、案外シンプルな問題がただ絡み合っているだけだったりするんですよね。
もっと単純に考えてみましょう。
「読みたい本」か「読むべき本」かを考える
まずはここですね。積読をしてしまっているのは、読みたい本でしょうか? それとも読むべき本でしょうか?
そのどちらかによって、読書のアプローチの方法が変わってきます。
読書において、まずクリアすべき課題は以下の2つです。
- 読書に対する意欲(モチベーション)
- 読書時間の確保
中には、読むべき本で読みたい本というのもあるかとは思いますが、判断基準となるのは「読書の目的が『どこ』にあるか?」ですね。
読書の目的の割合が「自己成長」に大きくあるとするならば、それは「読むべき本」という意味合いが強いと言えるでしょうし、仮に「教養」のためだとしても、読書の目的が最終的に「本を読むという行為」に行き着くのであれば、それは「読みたい本」ということになります。
なんだか頓智話みたいになっちゃいましたが、僕の場合は「読みたい本:小説」「読むべき本:ビジネス書」ってことが多いですね。
読みたい本の場合
読みたい本の場合は、すでに「読書に対する意欲(モチベーション)」はクリアしているので、問題は「読書時間の確保」ということになります。
つまり、読書に対して何かしら障害になっている行動がある、ってことですね。
まずはその障害になっている行動を明らかにし、それから読書の時間を確保できるように工夫していきましょう。
『モチベーションはあるし、読みたい本なんだけど、なんか読書する気にならないんだよなあ』
この場合は、もしかしたら読書の優先順位が低い——つまり、他に優先順位の高い事柄があるのかもしれません。
まずはそっちを片付けてから読書に時間を充てるようにしてみてはいかがでしょうか。
読むべき本の場合
一方、読むべき本の場合は、必ずしも「読書に対する意欲(モチベーション)」があるとは言えないんですよね。
「読むべき」と思っているということは、何かしらの知識を学びたいという自己成長や学習意欲の意味合いが強い、ということです。
だから、別に読書じゃなくたっていいわけです。講義でもいいし、動画でもいいし、映画だっていい。
たまたまその本が自分の目的に合致していたというだけであって、もしかしたら、読書に対する意欲(モチベーション)は低いのかもしれません。
そういった場合は、一度「その本をなぜ手に取ったのか?」を思い返してみるといいです。
『どういったことが学びたくて、その本を読むことでどのように成長しようとしたか?』
自分が得たかった知識や考えを再確認して、もう一度その本から学び取れそうな要素を思い描いてみるといいでしょう。
「読書時間の確保」に関しては、読みたい本の場合のときと同様です。上の項目を参考にしてみてください。
「読書のハードル」を極限まで下げる
ここまで「読みたい本」と「読むべき本」に分けて考えてきましたが、そもそも「読書という行為そのもののイメージ」に問題があるのかもしれません。
ズバリ、それが「読書のハードルを高く考えすぎ問題」です。
『読書習慣が身につかない』
『本を読むことに抵抗がある』
『内容をきちんと理解できているか自信がない』
もし思い当たる節があるのであれば、ちょっと読書のハードルを下げて考えてみましょう。
本から学びたいことを"ひとつだけ"決める
きっと読書に対して何かしらの不安要素を持っている人は、一冊の本を完璧に読もうとしてしまう傾向にあるのではないでしょうか?
ハッキリ言って、人間の記憶力はそんなに良いもんじゃないです。
むしろ、脳のほとんどの仕事は「忘れること」なので、たった一度の読書で本の内容を理解しようとするのはちょっと無謀。
小説ならまだしも、ビジネス本や自己啓発本の類において、本を1ページ目から丁寧に読む必要はないです。
その本を手に取った理由として、何か学びたいこと、知りたいことがあったはずです。それさえ分かれば、その本は「役に立った」ってことなんですよ。
『せっかく買ったからには、きちんとものにしたい!』という気持ちもわかりますが、まずは自分の興味の強い部分を理解して、それから徐々に興味の幅を広げていけばいいのです。
いきなり本を開いて読み始めるのではなくて、あらかじめ「その本から学びたいこと」を考えて読むようにするだけでも読書に対する意識が変わってきますよ。
とりあえず1ページだけ読む
習慣を身につけるというのは、兎にも角にも「続けること」が大前提になってきます。
そこでおすすめしたいのが、「『これができなかったら人間やめたる!』ぐらいのレベルまで、習慣したい事柄のハードルを落とす」って方法。
もう、これでもかというぐらいハードルを下げてやります。そんなん小学生でもできるだろ、という超初心者モードで大丈夫。
『本の内容を完璧に理解できているか?』なんてのは二の次でいいので、とりあえず本を開く、1ページでも読む、ってことが大切です。
習慣化に関しては、脳科学から学ぶ「習慣化するコツ」を超わかりやすく解説で詳しく書いているのでぜひ参考にしてみてください。
-
脳科学から学ぶ「習慣化するコツ」を超わかりやすく解説|おすすめの本とアプリも紹介
「避けるべき積読」を知る
少しでも読んでから積読になっているならまだしも、「買ってからまったく読まずに積読になっているパターン」は避けるべきですね。
小説であれば一切ページを開かずに積読になってしまうのは理解できますが、ビジネス書の類でそうなっている場合は何かしらの対処が必要です。
あくまで「知識を得ることを前提をした」積読解消法
タイトルと矛盾してしまいそうですが、僕は「積読された本を、ただ消化するために読む」というのはあまりよくない行為だと思っています。
確かに積読された本を消化していくことが本記事の目的となっているわけですが、あくまで「知識を得ることを前提をした積読解消法」と考えているわけですね。
つまり、『まったく読まずに積読しちゃってるぐらいなら、少しでもその本たちを知識に変えてどんどん消化していったほうがいいよね?』ってこと。
そりゃあ積読された本を一冊残らずに、完璧に内容を理解して消化できたら最高ですが、それができないから積読してしまっているわけでして……。
それよりかは、多少無理にでも「本を消化した」ということにして、どんどん本を読んでいったほうがいいと思うのですよ。
積読されている本を一冊ずつ消化していく
積読されている本を本を一冊ずつ消化していきます。とりあえず、ゆるい感じで始めるのがポイント。
- 目次をじっくり見て、その中から面白そうな箇所、気になる箇所をざっと拾い読み(10〜15分ぐらい)
- 『おもしろい!』と感じたら最初から読む。拾い読みの段階で満足できたらその本は消化できたことにする
はい、以上です。目次を見て、気になる箇所を拾い読みするだけ。たったこれだけ。
拾い読み時点で「おもしろくない」「つまらない」と感じる場合は、
- 書かれている内容のレベルが低すぎる(読む価値がなさそう)
- 書かれている内容のレベルが高すぎる(読む価値はあるのだろうけど難解すぎる)
ってことがほとんどです。いずれにしても「今読む必要性はない本」だと言えるでしょうね。
どうせ積むなら、1ミリでも自分の糧になったほうが本も喜ぶってもんです。
たっぷり時間をかけて最初から本を読んだとしても、記憶に残るのはごくわずか。
それなら、ハナから「何度も反復して読む」「気になるところだけ拾い読みする」ことを前提として、どんどん本を読んでいったほうがいいです。
まとめ
積読を解消する3つの方法
- 「読みたい本」か「読むべき本」かを考える
- 「読書のハードル」を極限まで下げる
- 「避けるべき積読」を知る
『積読を始末するまで新しい本には手を出さない!』
『積まれた本を読み切るまでテレビ、ネットサーフィン等の遊び、暇つぶしはやめる!』
などと具体的な方法を掲げていたとしても、ついやってしまいがちなのが積読なんですよね。
とは言っても、積読は決して悪いことじゃないです。『積読はダメ!』と決めつけるのではなく、余裕を持った計画を立てて、目的に合わせた読書を模索していけたらそれでいいんじゃないでしょうか?
まあ積読を解消できたとしても「本を読めなくなる時期」ってのはあるでしょうし、そういうときはお気に入りの本をのんびりと再読したりして、また読書の楽しみを思い出せたら素敵ですよね。
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