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【読書】電子書籍と紙の本の使い分けを『紙の本を買いなよ』から考える

2019年12月11日

紙の本って、いいよね(大量の紙の本を脇に抱えながら登場

いやあ、今日も今日とて本屋さんでたくさんの本を買ってきちゃいました。

正直に白状すると、僕は以前まで「読書は電子書籍Kindle一択派」でした。

それがどうしたことか、今ではもっぱら「紙の本」を好んで読むようになってしまっていたのですよ。

「紙の本」と「電子書籍」の比較

まずはじめに「紙の本」と「電子書籍」の比較です。

(『学び効率が最大化するインプット大全』CHAPTER2「11電子書籍を読む」から引用)

  紙の本 電子書籍
記憶に残りやすさ 残りやすい 「紙」に負ける
読みやすさ 読みやすい 読みにくい
集中力 高い 散りやすい
飛ばし読み 簡単 難しい
特定のページを
開く
パラパラ開ける パラパラとは開きづらい
本への書き込み 本への直接書き込みで
読書効率アップ
メモ機能、マーカー機能あり。
使いこなすと便利
価格 定価 「紙」よりも何割か安い
購入後 ネットで購入しても、
配達されるまで読めない
購入直後から読める
持ち運び 一度に数冊 1,000冊以上を持ち運べる
保管 場所をとる 場所をとらない
読み上げ機能 なし あり(スマホで設定)
読み放題
サービス
なし あり
向く人 月数冊しか読まない人 月に何十冊も読む多読家
向く本 ビジネス書、一般書 小説、漫画
法令、マニュアル、辞典

この表を見る限り、読む本のジャンルや目的ごとに電子書籍と紙の本を使い分ける方法がベストアンサーと言えるでしょう。

ただ、僕の場合はビジネス書や自己啓発本、漫画は電子書籍、小説はもっぱら紙の本で購入してます。

とは言え、何度も読み返したい本や名著と呼ばれる古典などは紙で買ってるので、ここは完全に好みの領域ですね。

電子書籍から紙の本へのターニングポイント

僕はもともと完全に電子書籍派の人間だったんですが、今ではすっかり「紙の本」寄りの人になっちゃってました。

あくまで「自分の中にルールを定めて、目的別に電子書籍と紙の本を使い分けている」という前提ですが、直近1年間での購入書籍をタイプ別に分類すると「電子書籍:10% 紙の本:90%」という感じです。

それ以前は「電子書籍:80% 紙の本:20%」という感じだったので、完全に立場が逆転してますね、はい。

実はこの大きな変化の間に、何度か「『電子書籍か? それとも紙の本か?』のターニングポイント」がありました。

それが以下の3つになります。

  1. 断捨離
  2. 海外移住
  3. 『紙の本を買いなよ』

「断捨離」で電子書籍に目覚める

なんとなく予想はつくと思うんですが、まず「断捨離に目覚めた」ことがきっかけでした。

手持ちの本はほとんど売るか、捨てるかして、そこで初めて本の処理の面倒さに気がついたんですよね。

『こんなに面倒な思いをするんだったら、これから買う本はすべて電子書籍にしよう』

——ってことで、本を売って手に入れた軍資金でFireタブレットを購入し、晴れてKindleクラスタの一員となったわけであります。

しかし、それから数年が過ぎると、なぜだか本棚にはしっかり紙の本が30冊ほど並んでいる。えっ、どうして。

あれほど『これからは電子書籍一択だろバーローwww』と騒ぎ立てていたにも関わらず、ペロッ、これは紙の本!

「海外移住」で紙の本寄りの思考に

断捨離事案後、『もしかしたら俺ってば、紙の本が好きなんじゃないか?』と思っていた矢先に、フィリピンへの海外移住が決定。

とてもじゃないですが、紙の本は重くて持って行けません。泣く泣く手持ちの紙の本はすべて裁断し、自炊(電子書籍化)して持ち運ぶことに。

何冊もの本を気軽に持ち運べるというのは電子書籍の最大の強みとも言えるポイントですが、ふと「紙の本」が恋しくなるときがあるんですよね。

紙の本というか、本屋ロスというか、とにかく紙をぺらりとめくりたい欲というか、そういうやつです。

そう、海外だと紙の本(日本語の)が読みたくても無理なんですよね。これは大きな誤算でした。

『せっかく海外にいるんだから英語の本でも読めば?』『なんで電子書籍じゃダメなの? 紙の本とあんまり変わんなくね?』

——そりゃあね、僕だって努力はしたさ。電子書籍に慣れようと必死に試行錯誤してみたり、一丁前に英語の小説にチャレンジしてみたりしたさ。

でも、やっぱりどうやら僕は「紙の本(というより日本の本屋というサンクチュアリ)」が相当に恋しかったらしいのだよ。失くしてはじめて気づく大切さっていうのかな。しらんけど。

というわけで、日本に帰ってきたのである。(ぶっちゃけると海外暮らしが嫌になった理由の90%は「アニメ」と「紙の本」への恋しさゆえ)

電子書籍と紙の本の使い分けを『紙の本を買いなよ』から考える

思い切って手持ちの本をすべて電子書籍化してその便利さに歓喜したり、海外生活を経てようやく紙の本の大切さを再確認したり——。

結局は『電子書籍でも、紙の本でも、自分の好きなほうを選べばいいじゃない』って話なんですが、それでも、僕は電子書籍の沼からなかなか抜け出せなかったのですよ。

『紙の本は好きなんだけど、本棚を圧迫するし、なんだかんだ電子書籍のほうが楽だしなあ』

いくら紙の本が好きだということを自覚したとは言え、それまで電子書籍でいた自分にとって「紙の本を購入すること」はいつの間にかハードルの高い行為になっていたわけですね。

そんなとき、僕に『紙の本っていいもんだぜ』って教えてくれたのが『紙の本を買いなよ』だったんです。

『紙の本を買いなよ』とは

アニメ『PSYCHO-PASS サイコパス』15話「硫黄降る街」のとある会話シーン。

槙島聖護がチェ・グソンに対して『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』をおすすめしている場面ですね。

チェ『ダウンロードしておきます。』

槙島『紙の本を買いなよ。電子書籍は味気ない。』

チェ『そういうもんですかねぇ。』

槙島『本はね、ただ文字を読むんじゃない。自分の感覚を調整するためのツールでもある。』

チェ『調整?』

槙島『調子の悪い時に本の内容が頭に入ってこないことがある。そういう時は、何が読書の邪魔をしているか考える。調子が悪い時でもスラスラと内容が入ってくる本もある。なぜそうなのか考える。精神的な調律、チューニングみたいなものかな。調律する際大事なのは、紙に指で触れている感覚や、本をペラペラとめくったとき、瞬間的に脳の神経を刺激するものだ。』

チェ『なんだかへこむなぁ。あなたと話していると俺の今までの人生、ずっと損をしてたような気分になる。』

槙島『考えすぎだね。』

このシーンを見た瞬間にビビッと来たんですよ。

ちょうど電子書籍か、紙の本かで悩んでいたのもあってか、ようやく本格的に紙の本に移行する踏ん切りがついたのです。

まあ、別に電子書籍を毛嫌いしているというのではなく、単純に電子と紙の使い分けに踏み切るきっかけがなかったんですね。

ちなみに、ここで紹介されているフィリップ・K・ディックの『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』はこんな感じのストーリー。

第三次世界大戦後、放射能灰に汚された地球では、生きている動物を所有することが地位の象徴となっていた。人工の電気羊しかもっていないリックは、本物の動物を手に入れるため、火星から逃亡してきた〈奴隷〉アンドロイド8人の首にかけられた莫大な懸賞金を狙って、決死の狩りをはじめた!

人間ってなんなんだろうな、命ってなんなんだろうな、親切さってなんなんだろうな、と、とても考えさせられる内容になってます。

気になる人はぜひ紙の本で読んでみてくださいね。SF好きなら間違いなくおすすめの一冊です。

『電子書籍は味気ない』は単なる気持ちの問題か?

『本は自分の感覚を調整するためのツールでもある——。』

あくまでこれらは槙島聖護という人間の解釈であり、科学的根拠は一切ないですが、言わんとしていることはとてもよくわかるのです。

仮に単なる気持ちの問題だったとしても、その気持ち——つまり「心」こそが重要なわけでして、一概に「電子書籍がいい」「紙の本がいい」とは言い切れないと思うんですよ。

たしかに心理学や脳科学の観点から見れば、総合的にどちらが優位にあるかは明らかになるのかもしれません。

それでも、『なんとなく好き』とか、『理由はよくわからないけどこっちがいい』みたいな漠然とした心地よさって、やっぱり大事にしたほうが人生楽しそうじゃないですか。

効率を求めるのも結構なことだとは思いますが、「楽さや便利さを追い求めるうちに大切な何かを見落としてしまっている」って話、SF小説とかによくありがちなパターンですし。

だからこそ、自分が本当に心地よいと思う判断基準を持ってるってことは、科学技術が発展した今の時代だからこそ重要なものになり得るのです、きっとね。

『紙の本っていいよね』って思わせてくれたものたち

最後に、まだ電子書籍か紙の本かで悩んでる人へ。

『紙の本ってそんなにいいもんかなあ』
『やっぱりなんとなく紙の本には抵抗あるなあ』
『電子書籍と紙の本を使い分けたほうがいいのはわかるんだけどねえ』

と悩んでた過去の僕に『紙の本っていいなあ』と思わせてくれたものたちをざっと紹介していきましょう。

DaiGoの部屋

なんと言ってもこれ。メンタリストDaiGoの部屋です。

もうここまで来ると、もはやかっこいいですよね。

『ワタクシ、こんなに本読んでますが何か?』と言わんばかりの、圧倒的な本の壁。迷宮壁ラビリンス・ウォールかよ。

なんかこれ見た瞬間、『あ、なんかたった数十冊で電子書籍か、紙の本かで悩んでた自分がアホみたい』って思ったのを今でも覚えてます。

新海誠『秒速5センチメートル』

何気ないシーンに、ぽんっと小説を登場させてきがちな新海誠監督の影響もしっかり受けてます。

大人の明里が電車の中で夏目漱石の『こころ(新潮文庫)』を読んでるシーン。たまらんね。

高校生の明里が駅のホームでカポーティの『草の竪琴(新潮文庫)』を手に、なんだか切なげな目で遠くを見ているシーン。

ぶっちゃけこのシーンは僕を「紙の本の民」に変貌させるには十分すぎるほどの破壊力を兼ね備えていたよ。

未来人2062

2010年11月~12月、2011年7月、2012年12月に2ちゃんねるのオカルト板に現れた自称2062年から来た未来人。

通称「2062氏」の発言の中にこんなものがあります。

>Q.なにか持っといた方がいいものとかあるの?
>A.書籍は大事に保管だ。(2010/11/14)

まあ、未来人とか完全に眉唾ものですが、なぜだかこの発言だけは妙に記憶に残っているんですよね。

もしかしたらこの記憶も、今あえて「紙の本」を選んでいる要因になっているのかもしれない……。

まとめ

以上、『紙の本を買いなよ』というススメに忠実に従って紙の本を買い続けた結果、すっかり「紙の本の民」になっていたよ、というお話でした。

たしかに電子書籍は便利ですが、槙島聖護が言う『電子書籍は味気ない』というのもめちゃくちゃわかるんですよね。

電子と紙のどちらがいいという極端な話ではなく、どちらもそれぞれの良さがあるということ、そしてその選択権はこちらにあるということを再確認したかっただけなのです。

「みんなちがってみんないい」だなんてのはありがちなセリフなのかもしれませんが、きっと一人ひとりの「好き」にはそれぞれストーリーがあって、そのどれもがかけがえのない宝石なんでしょうな。

ちょっと最後の最後で童話みたいな締めになっちゃって背中がぞわざわしてますが、落ち着くためにまた紙の本を開くことにします。

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