オカルト

実は超合理的だった?「悪魔教会」が掲げる11のルール

2019年6月18日

『悪魔教会』や『サタニスト(悪魔教会信者)』と聞くと、生贄だとか、呪いだとか、血なまぐさい儀式だとかを想像してしまいますよね。

ところが、アメリカに実在する『悪魔教会(Church of Satan))』は、悪魔を崇拝していないどころか、サタンの存在さえ信じていないんです。

サタニズム支持者にとっては、「サタン」は単にマイノリティ精神性と思想を示す言葉に過ぎません。
 
『悪魔教会』は、1966年4月30日のヴァルプルギスの夜1に、アントン・ラヴェイによってカリフォルニア州サンフランシスコにて設立され、2016年に結成50年を迎えました。

カルト的なイメージとは裏腹に、物質主義、快楽主義、個人主義を主張する超合理的な理念を持つ団体です。

きっと、「悪魔教信者(サタニスト)の11のルール」を見てもらえばわかります。

地上におけるサタニズムの11のルール

  1. 求められてもいないのに意見や忠告を与えないこと。
  2. 他人が嫌がるとわかるようなごたごたを話さないこと。
  3. 他人の家に入ったら、その人に敬意を示すこと。それができないならそこへは行かないこと。
  4. 他人が自分の家で迷惑をかけるなら、その人を情け容赦なく扱うこと。
  5. 交尾の合図がない限りセックスに誘わないこと。
  6. こんな重荷降ろして楽になりたい、と他人が声を大にして言っているものでない限り、他人のものに手を出さないこと。
  7. 魔術を使って願望がうまくかなえられたときはその効力を認めること。首尾よく魔術を行使できても、その力を否定すれば、それまでに得たものを全て失ってしまう。
  8. 自分が被らなくても済むことに文句を言わないこと。
  9. 小さい子どもに危害を加えないこと。
  10. 自分が攻撃されたわけでも、自分で食べるわけでもない限り、他の動物を殺さないこと。
  11. 公道を歩くときは人に迷惑をかけないこと。自分を困らせるような人がいれば止めるよう注意すること。それでもだめなら攻撃すること。

The Eleven Satanic Rules of the Earth』(最終閲覧日:2019年6月18日)

なんだろう、すごく、まともです。

設立者のアントン・ラヴェイは、いわゆる霊的な物事に不信感を持っていました。

キリスト教における「悪魔」は、神に反逆して堕天した天使、もしくは人間を堕落に誘うもの。

しかし、悪魔教会における「悪魔」は、それとはまったく異なるものです。教会における「サタン(悪魔)」の意味は、「サタニズム9箇条」で定義されています。

サタニズム9箇条

  1. サタンは禁欲ではなく放縦を象徴する。
  2. サタンは霊的な夢想ではなく、生ける実存を象徴する。
  3. サタンは偽善的な自己欺瞞ではなく、純粋な知恵を象徴する。
  4. サタンは恩知らずな者のために愛を無駄にすることではなく、親切にされるに値する者に親切にすることを象徴する。
  5. サタンは右の頬を打たれたら左の頬も向けるのではなく、仕返しをする行為を象徴する。
  6. サタンは精神面で他人の脛をかじる者への配慮ではなく、責任を負うべき者への責任を象徴する。
  7. サタンはただの動物としての人間を象徴している。「神から授かった精神と知能の発達」によって最も悪しき動物となってしまった人間という生きものは、四足動物より優れていることもあるが劣っていることの方が多いのである。
  8. サタンは罪と呼ばれるものすべてを象徴する。おおよそ罪とは肉体的、精神的かつ感情的な満足につながるものだからである。
  9. サタンはつねに〈教会〉の最も親しい友人であり続けてきた。というのも彼は長年それを仕事としてきたのである。

The Nine Satanic Statements』(最終閲覧日:2019年6月18日)

当然、キリスト教の教義には反するものの、『悪魔教会』における「サタン(悪魔)」は、単に人間が自然に持つ欲求や合理主義の肯定に過ぎません。

オカルトブームだった1960年代のアメリカにおいて、もっとも効果的にマーケティングできる要素として、わざと「悪魔」という言葉を使用したのだと、僕は解釈しています。

まあ、ちょっと怖い表現のところもありますが、日本人に受け入れられやすい考えのような気もしますね。多神教的というか、無宗教的というか。

ちなみに、「サタニズムにおける9の罪」というのも定義されています。原文はもっと長いですが、ここではシンプルに単語のみを羅列して並べてみます。

サタニズムにおける9の罪

  1. 愚鈍さ
  2. 虚栄
  3. 唯我主義
  4. 自己欺瞞
  5. 群れに従うこと
  6. 見通しの欠如
  7. 過去の正統の忘却
  8. 非生産的なプライド
  9. 美意識の欠如

The Nine Satanic Sins』(最終閲覧日:2019年6月18日)

現代社会に生きる人間であれば、なおさら「うんうん」と頷いてしまうものばかりなのではないでしょうか?

まとめ


↑『悪魔教会』の設立者であるアントン・ラヴェイ。著述家、オカルティスト、ミュージシャンでもあった。

『悪魔教会』は、人間の自然な欲求や合理主義を肯定している団体だった。

僕が「これはなかなか響いた」と思うものを列挙してみました。

「地上におけるサタニズムの11のルール」から、

1.求められてもいないのに意見や忠告を与えないこと。
3.他人の家に入ったら、その人に敬意を示すこと。それができないならそこへは行かないこと。
8.自分が被らなくても済むことに文句を言わないこと。
9.小さい子どもに危害を加えないこと。
10.自分が攻撃されたわけでも、自分で食べるわけでもない限り、他の動物を殺さないこと。

「サタニズム9箇条」から、

3.サタンは偽善的な自己欺瞞ではなく、純粋な知恵を象徴する。
4.サタンは恩知らずな者のために愛を無駄にすることではなく、親切にされるに値する者に親切にすることを象徴する。

「サタニズムにおける9の罪」から、

2.虚栄
3.唯我主義
5.群れに従うこと
8.非生産的なプライド
9.美意識の欠如

まあ、名前が名前だけに変なイメージ持たれるのは仕方がないと言うか、設立者のラヴェイはそれを面白がってた節もあるんじゃないかな、と。

「『悪魔教会』は実在してたけど、イメージと全然違ったよ」という話でした。

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Official Church of Satan Website
悪魔教会 - Wikipedia
アントン・ラヴェイ - Wikipedia

  1. 4月30日か5月1日に中欧や北欧で広く行われる行事。ワルプルギスの夜とも表記される。

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