本日2019年10月4日から公開された映画『ジョーカー』を、さっそく劇場で観てきました。
『これはできるだけ多くの人に観てもらわねばならない作品だ!』と思ったので、ネタバレなしで映画『ジョーカー』の魅力をざっくりとまとめていきます。
結論から言うと、「1ミリでも気になってる人は今すぐ劇場に駆け込もう」です
これは喜劇か、奇劇か、悲劇か——?
映画『ジョーカー』は「なぜジョーカーは生まれたのか?」を描いた作品
「なぜ"ジョーカー"は生まれたのか?」
「なぜ心優しい男は"ジョーカー"になったのか?」
映画『ジョーカー』は、コメディアンを目指す主人公・アーサーが"ジョーカー"になるまでを描いた作品ですね。



"ジョーカー"とは一体何者なのか?
「悪のカリスマ」ことジョーカーは、DCコミックスの人気ヒーロー「バットマン」の宿敵です。
緑色の髪に白塗りの顔、そして裂けたような赤い唇といった恐ろしい風貌をしてますが、その一方で熱狂的なファンがいるのもまた事実。
超能力はないものの、その狂気っぷりは人間の域を超えていると言っても過言じゃない。
2008年公開のクリストファー・ノーラン監督作品『ダークナイト』では、ヒース・レジャーがジョーカーを演じました。
ヒース・レジャーは役にのめり込みすぎてしまったことが死因と噂されるほど鬼気迫る演技で、亡くなったあとにアカデミー賞の助演男優賞を受賞しています。
生まれるべくして生まれた"ジョーカー"という存在
持って生まれた気質や運命とも言うべき数々の出来事、そして世間が抱えているもの。
そういったものが集約した結果が"ジョーカー"という存在だったのかもしれません。
たしかにアーサーの行動は常軌を逸してますが、彼の置かれた立場や状況を考えると、もはや「ジョーカーが生まれたのは必然だった」とも思えてしまうわけで。
もっと言ってしまえば、僕ら全員、人間誰しも「JOKER」になる可能性はあるんですよね。
ここであえて可能性を"危険性"と呼ばないのは、それが「解放」を意味するものだから。
よく「悪に堕ちる」という表現をしますが、ジョーカーの場合はそうじゃないんです。
ジョーカーはただ「解放」したんですよ。自分の欲望や鬱々とした感情を。
その結果がたまたま悪になってしまっただけで、決して悪になろうと思って悪になったわけじゃないんです。
ジョーカーは、ジョーカーになりたくてジョーカーになったわけじゃない。
だから、僕らだってみんな"ジョーカーになれる"し、"ジョーカーになってしまうことができる"んです。
それは可能性であって、危険性であって、正義であって、悪なんですよ。
映画『ジョーカー』の持つ3つの魅力
悪のカリスマはこうして生まれた
映画『ジョーカー』の前半部分は、「ジョーカー」が産み落とされるまでの軌跡です。
次々に明らかになっていくアーサーの過去は、思わず『ああ、なんてことだ……』と顔を覆いたくなってしまうほど陰惨なものでした。
しかし、それでいてどこか明るく、剽軽で、心の奥底には常に真っ黒な闇を抱えていて——。
「誰でもなかった男が、"誰か"になる瞬間」
それがジョーカー誕生の瞬間であり、アーサーという男がひとりの人間になった瞬間でもあったんですよね。
ジョーカーの過去が明らかになるのも、映画『ジョーカー』の魅力のひとつです。
時代性にマッチしたストーリー
ジョーカーを生み出したのは社会? それとも人?
児童虐待、政界の不正、貧富による格差社会、精神病、メディアによる情報操作……。
映画『ジョーカー』は、今の時代だからこそ、日本という国に住んでいるからこそ、現代人の心にとてもよく刺さるんじゃないでしょうか?
みんなが心の奥底に抱えてる闇や怒り、鬱々とした感情、言葉にできない思い、願い、そういう黒いモノの成れの果てが「ジョーカー」だったように思うんですよね。
これは決してフィクションの物語ではなく、いつ現実になってもおかしくない、リアリティ溢れる社会派映画作品です。
ホアキン・フェニックスの神がかった演技力
切なく、哀しく、それでいてどこか可笑しい——。
そんな笑い声が、映画を観終わったあとでも頭から離れない。
ホアキン・フェニックスの鬼気迫る演技は、まさに鳥肌モノです。
『ジョーカー』は、ホアキン・フェニックスという役者あってこその作品と言っても大げさじゃないはず。
特に後半から終盤にかけての演技はもう"神がかっている"としか思えませんね。思い出すだけでぞわりとする。
スクリーンの中に思いっきり引っ張り込まれて、ジョーカーの世界観にどっぷりと浸からさられる。
この感覚は、きっと劇場でしか味わえません。もうね、唖然ですよ、唖然。
"ジョーカー"に共感できるか?
暗い鬱映画といってしまえば、それまでです。たしかにストーリーは明るく楽しいものではありませんが、最悪な物語の中にも光るものがある、それが映画『ジョーカー』だと思ってます。
もしジョーカーにひとつでも共感できる部分があったのなら、それはあなたも「ジョーカー」になる可能性があるということ。
それは決して哀しいことではなく、悲しいことでもなく、ましてや辛いことでもない。
映画『ジョーカー』は、どこか生きる勇気がもらえるような、清々しい気分になれるような、そんな不思議な作品です。
衝撃を味わいたい人は、ぜひ。
本物の悪を見たい人は、ぜひ。
自分を見失っている人は、ぜひ。
バットマンシリーズを観てなくても映画『ジョーカー』は楽しめる?
映画『ジョーカー』は「バットマンシリーズ」を通っていなくても楽しめる作品ですが、ヒース・レジャーがジョーカーを演じる『ダークナイト』もぜひ観てほしいですね。
映画『ダークナイト』はAmazonプライム・ビデオで観ることができます。今なら30日間無料トライアル中ですので、この機会にどうぞ。無料期間中に解約すれば料金は一切かかりません。
ホアキン・フェニックスの鬼気迫る演技はまさに鳥肌もの。特に後半の追い込み具合は一気に作品の世界観に引っ張り込まれる。感受性豊かな人だと影響受けてもおかしくないぞ、これは #ジョーカー
— あめぎ (@ameyohure) October 4, 2019



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