ヒャッホー。夏休みですね。宿題やりました? ……え、やってない?
さて、夏休みといえば自由研究ですよね。テーマ探しでお困りならば、ぜひ生き物の観察をしてみてはいかがでしょう?
小学校のときのあだ名が「昆虫博士」だった僕が、生き物の観察のまとめ方についてレクチャーしていきます。好きなゲームは「昆虫博士2(古いゲーム)」です。
これまで飼育経験のある虫はカブトムシからクワガタムシ、ダンゴムシ、クモ、カエル、ミミズ、アリ、カマキリと、多岐にまで至ります。
そんな中でも今回は、僕がドハマりした生き物たちをピックアップして紹介していきます。
- なにを調べればいいの?
- どうやってまとめたらいいの?
- 小学生が生き物の観察をする方法は?

小学生が生き物の観察をする方法は?
正直、自由研究って億劫ですよね。好きなものならともかく、プールだって行きたいし、ゲームだってしたい、映画だって観たい。
でも安心してください。
生き物の観察や研究は遊びを楽しみながらでもできるので、自由研究にはうってつけのテーマなんです。
小さな体に秘められたパワー。細部まで精巧に作られた、からだの仕組み。最大限にまで効率化された暮らし。
相手は命を宿した生き物なので、ちゃんと世話をしてあげないと死んでしまいます。もちろん、その中でのドラマもたくさんありますので、おうちの方もいっしょに楽しめます。
自由研究におすすめの生き物たち!
日本にはたくさんの生き物たちが住んでいます。
日本列島に生息する昆虫だけ見ても、その数はおよそ10万種。——ということになってますが、そのうち実際に発見されているのは3万種ほど。
つまり、未だに7万種の昆虫たちが未発見なんです。
世界にまで範囲を広げると、名前がついている昆虫だけで150万種。学者さんたちの推定種類数はなんと500万種類~3000万種類!

「自由研究におすすめの生き物」は以下の通り。飼育は難しくても、「研究」してみると面白いかも?
- カブトムシ(かんたん!)
- ダンゴムシ(かんたん!)
- アリ(飼育がむずしかった……)
- カラス(意外と頭いいんだぜ?)
- セミ(羽化の瞬間は感動もの!)
- カタツムリ(歩いた跡がキラキラ光る!)
- クモ(クモの糸の研究だけでも超面白い)
- プラナリア(切断すると1匹が2匹に増える)
- テントウムシ(背中の模様がそれぞれ微妙に違うよ!)
上に挙あげたほとんどの生き物は飼育経験ありです。さすがにカラスは飼えなかったですけど……。
生き物のなにを調べたらいい?
調べたい生き物が決まったら、まずギモンを持ちましょう。
「寿命はどれくらい?」とか、「なにを食べるの?」とか、「どんなからだの仕組みをしている?」とか。
思いつくままに研究内容をピックアップしてみます。
- カラスはなぜ鳴くの? 集まる時間帯は?
- クモの糸はどうやって作られている? 強度は?
- カブトムシはどのぐらいの重さのものを持ち上げられる?
- ダンゴムシの足は何本ある? オスとメスの見分け方は?
- アリはどうやって団体行動をしてるの? 道に迷ったりしない?
- セミは種類によって鳴き声が変わる? 抜け殻はどんな場所にある?
「どうして?」「なぜ?」「なんで?」「もしこうしたらどうなる?」というギモンをノートに書き出しておくと◎です。
実際に飼育してみると、ほんとにたくさんのことを研究できますよ。研究が終わったら、元のすみかに返してあげましょう。
おすすめの昆虫採集スポット
僕のおすすめスポットは「川」と「林」です。
ただ、川に行く場合には深い場所には近づかないようにしてくださいね。林に行くときもヘビやハチには注意! 暑いけど長袖・長ズボンで行きましょう。
自分で仕掛けを作って木にくくりつけてみたり、蜜が出ている木を探してみるのもおすすめ。いろんな虫たちが集まってきます。

どちらにせよ虫たちには攻撃しないこと! なにもしなければハチは襲ってきません!
もし家の周りに川と林がなくても、そこらへんにある石をひっくり返して見るだけでも生き物たちの暮らしを見ることができます。ハサミムシ、ヤスデ、ダンゴムシ、クモ、ミミズとかとか。
生き物を探しに行くときの注意点

中にはキケンな生き物たちもたくさんいます。特にスズメバチや毒ヘビには近寄らないようにしましょう。最悪、命に関わります。
虫を探しに行くときの注意点
- 自然は大切にしよう
- 林に行くときは安全な服装をしよう
- ヘビを見かけたら全力ダッシュで逃げよう
- よくわからない植物や虫には触らないこと
- むやみに生き物を攻撃したり、殺したりしないこと
- 雨が降ったあとは地面が滑りやすいので注意しよう
- 川の石は滑りやすいので注意。深い場所にはけっして入らないこと
- 早朝や深夜帯に昆虫採集に行くときは、かならず懐中電灯を持っていこう
- ハチに刺されたらとにかく冷やそう(大きいハチに刺されたらすぐ病院に行こう)
- 草むらを歩くときは耳を澄ませて羽音をチェック。ハチが近くに寄ってきたら全力ダッシュで逃げよう
- あらかじめハチがいそうな場所に行くときには、水とアイシング用の保冷剤を持っていこう
夏休みの自由研究のまとめ方は?
自由研究のデキの良さは「まとめ」にかかっていると言っても大げさじゃありません。

研究をスタートさせる前に、「どんな感じでまとめるか?」を考えておくと一気に研究の効率があがります。
目的を決めることで、研究も記録も格段にしやすくなりますよ。
結果だけでなく、発想や経緯もまとめておこう
「もしアリに砂糖とガムシロップを与えたら、アリはどっちを選ぶかな?」
たとえば、こんなギモンを持ったとします。どっちを選んだか、という結果は大事です。でも、それだけじゃもったいない。
「こうなると思う!」と予想してみたり、研究のために準備したもの、観察してみようと思ったきっかけなども、立派な自由研究の要素です。
だいたいの項目は以下の通りになるかと思います。
- その生き物を調べようと思ったきっかけ
- 調べたいこと、観察したいこと
- どんな結果になるか予想してみる(ここが個性の出しどころ!)
- 観察のために準備したもの、研究方法
- 結果発表!
- わかったこと、気づいたこと、反省点まとめ
- 参考にした本やホームページ(参考資料・文献)
その流れでまとめていくと、しっかりした研究内容を作ることができます。写真や絵があると説得力も増します!
発表するときのことを考えると大きな紙にまとめるのがベストです。ノートにまとめるのもOK。発表方法は学校ごとに指定されてるのかな?
しっかりしたノートの作り方
どんな感じでまとめればいいかだいたい掴めたところで、さらに上を目指すために「しっかりしたノートの作り方」を見ていきましょう。
ポイントをまとめてみます。
- タイトルは命! みんなの興味を引くタイトルを
- サブタイトルもわかりやすく。自分の名前も忘れずに
- 気づいたことやギモンに思ったことはすべてメモ
- 表やグラフ、写真、イラストを取り入れるとわかりやすさアップ
- 色を上手に使おう! カラーペンで線を引いたりして見やすく
- それぞれの色に意味があるとわかりやすい!(例:赤=結果、青=ギモン、緑=予想)
- 色の使いすぎは逆に見にくい……。多くても3色ぐらいがベスト
研究内容が細ければ細かいほど深みのある研究になりますので、理想は毎日ノートに記録をつけることです。ノートを横にして使うのもありですよ。
たとえばですが、ノートに研究をまとめる場合、こんな感じになります。
- 1ページ目:タイトル、サブタイトル、自分の名前
- 2ページ目:きっかけ、理由、研究結果の予想
- 3ページ目:日々の記録、気づいたこと、ギモン。日付ごとに見やすく!
- ラスト2ページ分:研究結果まとめ。わかりやすく!
長ければいいというものでもありません。あくまで、わかりやすく、見やすくが大前提!
大事なのは、自分の言葉で書くことです。本やネットの書き写しだと、せっかくの研究が薄っぺらいものになっちゃいますよ。

おすすめの飼育キット・アイテム・グッズ・書籍
最後に、生き物の研究を進めるにあたって、僕がおすすめする飼育キット・アイテム・グッズ・書籍を紹介させていただきますね。
カブトムシ飼育キット
カブトムシは最大20匹ぐらい飼ってたこともあります。自分で産ませた卵が、翌年に立派なカブトムシになって飛んで行ったときは感動して泣きました。
オスが多いとケンカして死んでしまうこともあるので注意。水分が多い食べ物(スイカとか)もダメです。下痢して死んじゃいます。
カブトムシは比較的飼育がしやすく、自由研究のテーマにはおすすめの昆虫です。ただし、夜行性なので夜は羽音がうるさい……。軒下とかで飼うのがいいですよ。霧吹きは忘れずに。
カブトムシの飼育に必要なものは以下の5つ。
マットや水分補給スプレーはダニやコバエなどの「防虫タイプ」がベストです。また、飼育用のケースは大きいものにしてあげましょう。狭い場所は虫たちにとってストレスの元です。
その辺で拾ってきた木を入れてあげるのもありですが、稀に変な虫が住みついてることがあります。安心さを求めるならのぼり木も購入しましょう。
あとは、カブトムシとクワガタの飼い方の本があるともっと楽しくなるはずです。だいたいのことはネットでもわかりますけどね。本のほうがわかりやすいこともあります。
今の時代ならカブトムシの成虫(1ペア)もネットで買えちゃいますが、僕はおすすめしません。
ぜひ、自分の足と目と耳でカブトムシを探して欲しいです。見つけたときの感動は大人になっても忘れませんから。
まとめ
自由研究は「自分が気になっていることの総まとめ」です。
研究するテーマ選びも大事ですが、同じぐらいまとめ方も大事。自由研究を通して、しっかりしたまとめ方も身につけておきましょう。
小学生のときだけでなく、中学校、高校、大人になってからでもこの力は大いに役立ちます。
もしおうちの場所の近くに綺麗な川があったら、ぜひ「プラナリア」を研究してみてください。
条件さえあるものの、彼らは半分に切られても顔ごと再生するおもしろい生き物です。どこを切っても足りない部分がまた生えてきます。ちょっとしたホラーだよね。
このプラナリア、研究が進めばいりょう医療分野にも応用できると考えられているほど再生能力が強いんです。
そう、昆虫の世界はロマンに満ち溢れているんだ! さぁ、虫かご持って外に遊びに行こう!

ホタル鑑賞のベストな時期と時間帯についてもまとめてます。
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【2019年度版】ホタル鑑賞のベストな時期と時間帯!調べずに行った結果は3匹でした