メンタル

ぐるぐると反芻する思考のループから抜け出す方法

心は時に、無限のループのように同じ思考を繰り返すことがあります。

これは「思考のループ」または「ぐるぐる思考(反芻思考)」と呼ばれ、過去または未来の悩みに心が囚われて現在の瞬間を生きることができない状態を指します。

反芻思考は、ストレスや不安を高め、うつ状態を引き起こす可能性があります。これは、心が過去または未来の悩みに囚われ、現在を生きることが難しくなるためです。

思考のループから抜け出し、心の平穏を取り戻すためには、一度、思考を頭から取り出してやる必要があるのです。

ぐるぐる思考(反芻思考)とは?

反芻思考とは、同じ考えや状況の反芻が頭の中で繰り返されることを指します。

特定の問題に対する固執的な集中、そしてそれに関連するネガティブな感情の再体験とも言えます。

これは過去の出来事や未来の不安に対する反復的な思考であり、制御が難しいものです。

フラッシュバックとは異なり、特定のトラウマ体験ではなく、幅広い悩みや状況に関連する可能性があります。

この現象は、HSP(高感受性パーソナリティ)、うつ病、強迫性障害、ADHD、自己愛性パーソナリティ障害など、様々な心理的特性や状況を持つ人々に見られることがあります。

しかし、病状を自己診断するのは避け、必要に応じて専門家の意見を求めることが重要です。不正確な自己診断は、新たな反芻思考を引き起こす可能性があります。経験上、ね。

反芻思考のデメリット

反芻思考は、精神的な疲労やストレスの増大、日常生活での集中力の欠如、不安やうつ病の悪化など、多くのデメリットを引き起こす可能性があります。

また、精神面だけでなく、身体面の健康問題に繋がることもあるため、注意が必要です。

反芻思考が起きるメカニズム

人の思考パターンは、過去の経験や反応、緊張の蓄積に大きく影響されます。

そのため、同じような不安、後悔、悩みを何度も何度もリピートしてしまうのです。

つまり、反芻思考は「過去の出来事や未来の不安、またはその両方に対する"執着"」が原因となっているとも言えます。

考えても仕方のないことを考え続けたり、変えられない過去を嘆いたり──。

こういった思考のクセは、決して変えられない性格の一部などではなく、努力次第で変えられることのできるものです。

反芻思考から抜け出す方法

今回、僕がおすすめしたいのは、誰でも簡単に実践できる認知行動療法(CBT)のテクニック。具体的なステップは以下の通りです。

  1. 紙に反芻思考の内容を書き出す
  2. 書かれた内容を見返し、その考えが現実的かどうか、また偏った見方をしていないかを分析する

人間の脳は約2万年前から大きな進化を遂げていないと言われており、内部の思考プロセスだけでは限界があります。

紙などの外部ツールに思考を出力することで、客観的な視点を得ることができ、思考のループに陥りにくくなるというわけ。

この方法が実践しにくい場合、五感に意識を向けたり、呼吸に集中することでも、思考からの一時的な解放を得ることができます。

太陽のあたたかさ、そよぐ風、着ている服の感覚、トイレの芳香剤の匂い、電化製品からわずかに漏れ出る稼働音など──。

重要なのは、思考をいかに断ち切るか、あるいは遅らせられるか。

思考の質を変えることができれば、性格も変えていくことができるということです。

繰り返し実践することの大切さ

こういった方法の効果は一度で得られるものではなく、継続的な実践が必要です。

反芻思考や思考のループは、治療するよりも「管理するもの」と考えるといいかもしれません。

反芻する思考パターンは、ある種「脳のバグ」とも言えるもの。現れるたびに対処し、思考を「上書き」することで、徐々に苦痛が和らいでいくはず。

完璧にやろう、時間があるときにじっくりやろう、と思うのではなく、例え10秒でも、毎日、思考のループから抜け出す技術を磨き続けることが重要だと言えるでしょう。

  • この記事を書いた人

あめぎ

文章を書いています|15年間もの宗教による束縛→いじめ→歌舞伎町バンドマン→2年でブログ収益50万円達成→自転車日本一周の途中でセブ島留学→海外起業→アメリカ大陸横断→富士山登頂→PTSDとうつ病の療養→

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