「一人旅にぴったりのカメラってなんだろう?」
「本格的な撮影もしたいけど、一眼レフは重いしなあ」
「自分を被写体にしての動画も撮りたいから、やっぱり自撮りは必須だよね」
旅のカメラを選ぶのって、カメラに求める機能や考えること、比較することが多かったりして、大変ですよね。
僕は、来年の春から「自転車日本一周旅行」へ旅立つ予定です。
長期の旅行ですし、滅多にない機会だとも思っているので、せっかくなら「カメラにはこだわりたい」のですよ。
そのため当初は、「『一眼レフ』と『コンデジ』のどちらか」しか選択肢を考えていなかったのですが——。
新宿のヨドバシカメラで「旅カメラ」を探し歩いている途中に「ミラーレス」を何気なく手にしたところ、
「えっ、ミラーレスいいじゃない」
と思ってしまったんですよね。
まさか、旅カメラの候補にミラーレスが挙がってくるとは、自分でも予想していませんでしたし。
正直に言ってしまうと、「はぁ、ミラーレス? そんな中途半端なもん買えるかいな」とまで思っていましたし。
この機会に、「一人旅のカメラにミラーレスはアリなのか?」ということを考えていきます。
やっぱり、実機を触ってみないとわからないことってたくさんあります。
【追記】
最終的に僕は、旅カメラとしてコンデジ「SONY RX100 M3」とアクションカム「SONY HDR-AS200VR」を選びましたが、ミラーレスも旅カメラとして頼れる相棒になると考えています。
今回のような自転車旅でなく、車やバイクでの旅、もしくは海外旅行であれば、ミラーレスは旅カメラとして優秀な立ち位置にいると考えていいでしょう。
ぜひ自分が旅の最中に実際にカメラを構えているときのシチュエーションを想像してみて、「あ、これだな」と思える一台を探してみてくださいね。
旅のカメラには「こだわりたい」
海外旅行者やバックパッカー、チャリダーさんのブログを見ていると、
「一眼レフを持ってきて正解だったぞ!」
「もっと性能のいいカメラを持っていけばよかった……」
というセリフをよく目にします。それほど、「旅とカメラは切っても切れない関係にある」ということですね。
ただ、旅行にはお金がかかりますし、カメラの他にも買わなければいけないもの、準備しなければならないものがたくさんあります。
「カメラに割ける予算には限界がある……。でも、せっかくだから写真や動画はきれいに残しておきたいし……」
「せっかくだから、カメラにはこだわりたい」というのは、旅におけるカメラ選びの最大のジレンマですよね。
まずは、「旅カメラに求めるもの」を考えてみましょう。
「旅カメラに求めるもの」を考える
僕が「旅カメラに外せない」と思っているポイントは以下の通りです。
- WiFi機能搭載
- コンパクトであること
- できれば防滴防塵であること
- ファインダーが付いていること
- 自撮り可能な「バリアングル液晶」と「チルト液晶」
こう考えると、機体が重い一眼レフは自然と候補から外れてしまうんですよね。
旅カメラにおいて「軽さは正義」である
元写真部の僕が思うに、「一眼レフはかなり本格的な撮影をする場合」に最適なカメラであって、旅カメラには不向きなんじゃないかな、という印象ですね。
「カメラが重い」というのは、旅においてそれだけで致命的な欠陥だと言えます。カメラはシャッターを切ってこそ、です。
自撮りができ、コンパクトで取り回しがよく、SNSへすぐアップロードできるようにWiFi機能が搭載されている——。
旅の目的や写真・動画撮影の優先順位にもよりますが、この辺りが、「旅カメラにとっての最低ライン」だと僕は考えています。
一人旅のカメラに「ミラーレス」という選択肢はアリ?
旅に持っていくカメラという視点から、ミラーレス一眼のメリット・デメリットから見ていきましょう。
ミラーレス一眼のメリット・デメリット
デメリット
- 荷物が増える
- バッテリーの持ちが悪い
- レンズキットが微妙(なことが多い)
メリット
- 軽量でコンパクト
- 比較的シャッター音が小さく、スマート
- 電子ファインダー(液晶)なので、仕上がりをチェックしながら撮影できる
荷物が増えることとバッテリー問題は「旅カメラにとって致命的」とも言えるデメリットですが、それを抜きにしてもメリットは大きいと言えるのではないでしょうか。
シャッター音が小さいのは、僕のような「一人だとシャッター切るのもちょっと気が引けるときがある」なんて方にとっては大きなメリットとも言えますしね。
旅カメラにおすすめの「ミラーレス」を3機種紹介
2時間ほど店員さんに付きっ切りでカメラを見させていただいていたのですが、触らせてもらった中からおすすめの3機種の「ミラーレス」を紹介していきます。
「ミラーレス一眼」は軽くてコンパクトで取り回しがよく、電子式ファインダーはきれい、連射が速い(価格帯による)、程よく「一眼レフ」っぽさが残っていて、いい感じですね。これなら旅にもぴったりです。
ここではあくまで参考程度に、予算は「10万円以内」と設定して選出しています。
【追記】
ここでまとめているカメラのラインナップは古いものが多く、現在すでに新しい機種が販売されている場合があります。
ただ、機能にはそれほど差がないことがほとんどです。
よほど画期的な変革であれば別ですが、店頭では単に、「新しい=高価格」となっていることもあるので、カメラを選ぶときは注意してください。
あくまで、ここで紹介するものは、「旅カメラとして合格ラインに達していると思われる機種を、決められた予算の中から選ぶ」といったスタンスでの「おすすめ」です。
ミラーレス一眼「SONY α6000」
α6000 | デジタル一眼カメラα(アルファ) | ソニー
スマートで取り回しがよく、全体的にバランスがいいです。
使いやすさは抜群ですが、自撮り不可能なチルト液晶がネックですね。
ただ、この点を別にすれば、旅カメラとして十分に「アリ」だと言えるでしょう。
毎秒11コマという驚きの連射速度+シャッター音がクールで気持ちいい一台です。
ミラーレス一眼「OLYMPUS OM-D E-M5 MarkII」
OM-D E-M5 Mark II | OM-D | オリンパス
防塵防滴、自撮り可能なバリアングル液晶、5軸手ぶれ補正、モニタータッチ機能搭載、重さ417gという、まさに旅向きの「最強カメラ」です。
ただ、フラッシュ非内蔵(防塵防滴のFL-LM3付属)、EVFのためバッテリー消費が大きいというデメリットもありますね。
ミラーレス一眼「Canon EOS M3」
「Canon EOS M3」もなかなかよさそうです。上方向に約180度回転するチルト液晶で自撮りもできますしね。
ミラーレス以外の旅カメラの候補まとめ
ここからは、「ああ、ミラーレスもいいんだけど、やっぱり一眼か、コンデジでも悩んでるんだよねえ」という方向けの内容になっています。
一眼レフ「Canon EOS 8000D」
最有力候補は「Canon EOS 8000D」だったんですが、実機を持ってみてのファーストインプレッションは「ああ、重いな」でした。
パソコンの前であれこれと考えている段階では、「きれいな写真を撮るためなら、重さなんて関係ないZE☆」と高を括っていたんですが、やっぱり旅カメラは重いのは致命的です。
「ヘトヘトに疲れているときでも、わざわざ重い一眼レフを引っ張りだしてまで、写真を撮る自信はある?」と自問自答してみても、「Yes」と即答できない自分がここにいます。
軽さは正義です。軽いに越したことはありません。重さでカメラを出すことを躊躇してしまうぐらいなら、サッとすぐに取り出してパッと撮れるほうが「旅カメラ」には合っている気がしますね。
コンデジ「SONY RX100 M3」
DSC-RX100M3 | デジタルスチルカメラ Cyber-shot サイバーショット | ソニー
SONYのコンパクトデジタルカメラ「RX100 M3」は、電子式ファインダーが内蔵されていて、軽い&コンパクトという取り回しがいいモデルです。
電子式ファインダーがちょっと甘いかな、という印象ですが、ポケットにも入るし、サッと取り出せるのはとても便利です。素晴らしい。
「PENTAX K-S2」
K-S2 / デジタルカメラ / 製品 | RICOH IMAGING
非タッチパネル、フラッシュ内蔵、視野率100%プリズムファインダー、防滴防塵という、この価格帯では最強とも言うべき、高性能の権化です。
アウトドアが中心のようなアクロバティックな旅であれば、これほど頼れる相棒はいないでしょう。
アクションカム「SONY HDR-AS200VR」
HDR-AS200V/AS200VR | デジタルビデオカメラ アクションカム | ソニー
自転車の車載用にアクションカムをつけて撮影したら、きっとおもしろい映像が撮れるでしょうね。
ちなみに、僕がフィリピンに住んでいたときに海で愛用していたカメラも、SONYのHDR-AS200VRでした。
旅に一つだけカメラを持っていくとしたらSONYのHDR-AS100以降のアクションカムかなぁ。
・軽い&コンパクト
・動画&静止画撮影可能(水中おk)
・リストバンド型のリモコン&スマホでリアルタイムプレビュー、操作が可能構図が分かりづらいっていうデメリットはあるけれど pic.twitter.com/XoRbx62C2V
— あめぎ (@ameyohure) May 27, 2017
まとめ
雨の日の撮影なども行いたいと考えているので、「防滴防塵」は欲しいところです。
あと、長距離の旅になるので、どうしても「軽さ、コンパクトさ、取り回しのよさ」は重視したいですね。
購入予定のテントのグレードを落として予算オーバーのカメラを買うか、それとも、重さを覚悟して頑丈なカメラを予算内から買うか——。
カメラ選びは難しいですが、実は、こうやってああだこうだ考えているときが一番おもしろかったりするんですよね。