「自転車で日本一周するぞ!」と埼玉にある自宅を飛び出してから70日を過ぎました。
情けないことに、早くも心が折れてしまいそうです。
どこへ行ってもなにをしても自分の限界を目の当たりにし、その度に知らない自分がひょこひょこと顔を出してきます。
甘えとか、考え方とか、理想とか、悩みとか。いままで心の中に溜め込んできた膿みたいなものが、自転車旅を通してどんどん吐き出されていくんですよね。
でろっとした吐瀉物を眺めていると、どうにもいたたまれない気持ちになってしまいます。
さすがに吐き出したものをそのまま、ってわけにもいかないので、「なんで心が折れそうなの?」っていうポイントを3つに分けてまとめてみました。
これで少しは自分の身から出てきたものを綺麗な状態で取り戻せるといいんですが。
1.体力がなく、走行距離が伸びない
まず第一に体力がない。これが一番の原因です。
旅に出るまで準備期間と称しつつも、家でずっとゲームばかりしてましたからね。
大事な時期にニンテンドースイッチを買ってしまったのがそもそもの間違いだったのかな、と。
けれども、ゼルダの伝説は相当やりこんだのでゲームのプレイスキルは上がりました。
おかげで、旅中はまるでゼルダの世界に飛び込んだかのような錯覚に陥ることがたまにあります。
この感覚はゲームをやりこんでいないと味わうことができなかったと思うので、その点はよかったと思ってます。


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ニンテンドースイッチ用にスピーカーロジクールZ120を買ってみた
問題は体力のなさですよ。
自転車なんてモロに体力を消耗する乗り物なので、疲労がたまると走行距離が伸びません。
一般的に自転車日本一周の先駆者たちは1日平均50〜100kmの距離を走っているようです。
ところが、僕の場合、1日平均30〜50kmという。
少しずつ体力はついていってるんですけど、やっぱりそれでも70kmぐらい走るとヘロヘロです。次の日は間違いなく筋肉痛です。
やっぱり走行距離が伸びないと焦ってくるし、イライラもしたりします。自分の体力の限界を毎日のように見せつけられているわけですから。
かといって、無理に進もうとすると事故や怪我の原因になりますし、次の日に響くような走り方は利口じゃないとも思ってます。
景色や観光を楽しみつつも、一定の走行距離は保ち、これから少しずつ距離を稼いでいこうと思ってます。
「疲れる前に休む」ってのは超必須スキル。休むことも大事な仕事。これができない人は自分で自分を死に追いやってるのと一緒。特に自転車旅の場合、疲れてるときに走り出すと本気で死に直結する危険性があるので要注意
……と、道路に座り込んでから1時間が経過しました
— あめのは@日本一周系男子 (@ameyohure) 2017年6月15日
2.ルート決めの難しさ
旅ってのは、主に2つのパターンに分けられます。
- ガッツリ計画を立てて、そのプランに沿って忠実に行動していく
- 旅のルートはその場その場で自由に設定する
自転車旅の場合、「どれだけ進めるのか?」は天候や道の高低差、体力・精神面の状態よってかなり振れ幅が大きいです。
そのため、僕の場合はあんまり計画は立てないようにしてます。
仮にキャンプ場やゲストハウスを事前に予約してしまった場合、そこにたどり着くまでの道のりがただのタイムアタックになってしまうんですよね。
基本的に当日のキャンセル料は全額負担のところが多いですし、予約したからにはどうしてもそこでたどり着かなくてはいけない、という縛りができるわけです。
あえてこのような方法を取る、というのもひとつの手ですが、やっぱり自由な旅にしたいってのが正直なところ。
「適度にチェックポイントを決めつつ、行けるところまで行く」っていう進み方が一番自分には合ってました。


あとは観光地やグルメスポットの巡り方ですね。
日本には面白い場所や観光地、おいしい食べもの、素敵な景色がたくさんあります。
いくら自由で時間に余裕のある旅とは言っても、これをぜんぶ回ってたらキリがないです。
どうやって回るのか考えるだけでも、相当な時間が必要になってくるわけです。
これがかなり厄介。
楽しいといえば楽しいんですが、あまりにもルートが決まらないと時間だけがどんどん過ぎていってしまうんですよね。
個人的には一箇所に留まってあれこれ考えているよりも、とりあえず自転車を走らせて気になったものがあったら停まる、みたいなスタイルが好き。
それでも、『せっかく遠いところまで来たのだから、できる限り楽しんで帰りたい』っていう気持ちも少なからずあります。ジレンマ。


3.宿が見つからない恐怖
これは怖いですよ。
都心部だとネットカフェやゲストハウスが多くあるんですけど、ちょっと外れると途端に辺りの宿泊施設が消え失せます。
テントを持ち歩いているので、いざとなったらどこでも泊まれるんですが、いつも公園ってわけにはいきません。
充電だってしたいし、風呂にも入りたい。洗濯だってしなきゃならんのですよ。
最悪、公園のような場所もなく、なんというか「ただの山の中」で寝なきゃいけないときだってあります。
山の中は街灯が極端に少ないので、夜は本当に真っ暗です。真の闇です。用を足すのも命がけです。
おまけに虫が多く、テントの周りで変なうめき声や足音が聞こえたり、なんてことも。
さすがに「クマ出没注意!」の看板が立っているところにはテントは張りませんが、それでもやっぱり怖いです。
喉が渇いても周りに自動販売機すらなかったりしますし、もちろん食べものを売っている場所もありません。
そう考えると、「計画は大切なんだな」ということを思い知らされます。
山の中で泊まらなくてもいいようなコース選び、ルート設定、走行距離の把握が大事。
本当になにも考えずに走っているのでこういうことになってしまうんだと思います。気をつけます。


まとめ
もちろん、旅の中でもっと辛いこと、嫌なこと、困ることはたくさんあります。
でもそれをすべて挙げていると5記事分ぐらいにはなってしまうので、それはまたの機会にまとめさせていただきます。
中でも、
- 蚊
- 水分不足
- 食糧不足
- 宿確保問題
は特にメンタルをやられます。
あとネット環境問題もね。
僕はブログを書くことを唯一の趣味としているので、ネット環境がないと急に不安になります。
モバイルバッテリーの充電が切れていたり、スマホに圏外の文字が表示されていると子犬のような気持ちになります。
正直、まだ人目を気にして動けていない部分もあるので、今後の課題はそこですかね。
できるだけ交通量の多い道は走りたくないですし、山道も避けたいです。
そのためにも、体力・計画性・宿の確保能力は高めていきたいところ。
長期の自転車旅に出ると精神面や対応力が本当に鍛えられます。
極端に言ってしまえば、生きるか死ぬかの世界ですから。
変な人に絡まれることもあれば、人目があるところでテントを張らなきゃいけないこともある。
観たいアニメもロクにチェックできず、読みたい漫画もまともに読むことができません。
まぁ、それ覚悟で飛び出してきたわけですから、そこで弱音を吐いてもなんにもなりませんが。
一番いけないのは心に余裕を持てなくなってしまうこと。これは間違いないです。
焦りや不安に縛られていると、どうでもいいことがやけに気になってしまったり、自分に不利益をもたらすんじゃないかと疑心暗鬼になります。
旅は楽しく、自由に、ゆるゆると行くのが一番いいと思ってるので、精神面のケアは最優先事項としてやっていきたいですね。
現場からは以上です。
※この記事は長崎県佐世保市にある無人の公園からお送りしました。
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— あめのは@日本一周系男子 (@ameyohure) 2017年7月1日
次回は「自転車旅を楽しむための10か条」の記事をお届けします〜。
自転車旅は想像以上に過酷でした。早くも心がポッキリと折れてしまいそうなので、急遽「旅ルール」を設定します pic.twitter.com/vUhnt4TlLA
— あめのは@日本一周系男子 (@ameyohure) 2017年7月1日
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ブログに興味がなくても楽しめるような内容になってますよー。
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ブログだけに限らず、僕なりの「時短術」なんかもまとめてますのでぜひぜひ。
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