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「初心を忘れず」の本当の意味を知るとちょっとだけ元気が出る

『初心忘るべからず』『初心を忘れない』『初心を忘れず』

言い方に細かい差異はあるものの、なにかと触れることの多い言い回しですよね。

この『初心忘るべからず』ですが、本当の意味を知ると気が引き締まってちょっとだけ元気が出ます。

『初心忘るべからず』の本当の意味

『初心忘るべからず』は、もともと「猿楽(現代で言う能楽)」の大成者「世阿弥(ぜあみ)」の言葉です。

世阿弥は、父である観阿弥から伝えられた芸の極意を『風姿花伝・花鏡』という芸術論にまとめており、件の『初心忘るべからず。』は『花鏡』の最後に出てくる言葉になります。

是非の初心忘るべからず。
時々の初心忘るべからず。
老後の初心忘るべからず。

『花鏡』(世阿弥・著)

『初心忘るべからず』は一般的に「物事に慣れると慢心してしまいがちだから、最初の頃の気持ちや志を忘れてはいけないよ」というニュアンスで使われることが多いように感じます。

ここで世阿弥が言っているのは、要約すると以下のようになります。

『是非の初心忘るべからず』
未熟だったときの芸を忘れることなく、判断基準の一つとして芸を磨いていくんだよ。

『時々の初心忘るべからず』
その年齢にふさわしい芸に挑むことは、その段階においては初心者であり、未熟さ、つたなさがあるんだ。そのひとつひとつを忘れてはいけないよ。

『老後の初心忘るべからず』
老年期になって初めて行う芸もあって、初心があるんだ。年をとったからといって芸が完成するわけじゃないんだ。

つまり、ここで言う「初心」とは「自分の未熟さやつたなさ」を指すものであり、どちらかと言えば「最初の頃の志」といった意味合いは弱いように感じます。

物事に初めて取り組むときの新鮮な気持ちや志以上に「当時の自分のみっともなさを忘れるな」ということですね。

いつでも誰でも初心者

いま自分が立っているステージや年齢、段階によって、未熟さや拙さはきっとあるはずです。

その時々で見れば、いつでも誰でも初心者と言えるのではないでしょうか。

みっともない過去の自分と向き合うことは少々辛いものがありますが、自らの行いを省みることでしか人は成長できません。

他人と自分とを比べて自己否定や自己憐憫に陥ってしまうぐらいならば、いくら情けなくとも自分の未熟だった頃を思い返し、慢心や油断といった気持ちを戒め、謙虚な姿勢で道を選んでいきたいものですね。

健全なモチベーションというものは、他人との比較ではなく、過去の自分との比較にあるのですから。

まとめ

常に意欲的かつエネルギッシュに行動する、なんてことはあなたが松岡修造でない限り難易度が高いです。

まずは自分の未熟さを認め、みっともない過去を思い返し、『あんなみっともない状態に戻ってたまるか』といった心持ちで、スランプやマンネリ化から来るモチベーションの低下を食い止めてみてはいかがでしょうか。

まとめ

  • みっともなさを認め、過去の未熟さ、拙さを忘れない
  • 現状に満足せず、常に向上心を持って一歩ずつ進んでいく

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