最近、身の回りで「AI」の話題をよく耳にするようになりました。
AIとは、Artificial Intelligenceの略で、日本語に訳すと「人工知能」となります。
"知能"というものの正体さえよく分かっていないのに、仰々しくも"人工知能"などと言い始めてしまうあたり、人類がいかに傲慢な生き物であるかが垣間見えて好きです。
さて、今回は「2年前にPTSD(心的外傷後ストレス障害)とうつ病の診断を受け、引きこもり歴が4年目に突入した30歳の男性が、AI技術の発展にワンチャン賭けているぞ」という話をしていきます。
AIが人類の知能を超越するのは「時間の問題」
AIがメディアでも頻繁に扱われるようになったきっかけは、やはり2022年11月に発表された「ChatGPT」の存在が大きいでしょう。
ChatGPTは、高度なAI技術によって自然な会話を可能とする人工知能チャットサービスであり、僕自身、毎日のようにお世話になっています。
AI技術は加速度的に進化しており、数ヶ月先に待ち受ける変化については専門家でさえ予測が困難。ただ一つ確定的なのは、「AIが人類の知能を超越するのは、もはや時間の問題である」ということ。
ミクロ的な視点から見ると、すでにAIが人類を超越している分野は数多くありますし、今後もAIによって様々な分野で技術革新が起こり続けることは間違いありません。
1~2年以内には、AI技術が日常生活にさらに浸透し、デジタルリテラシーの低い層にも広く普及することが予想されます。
言わば、AI技術の発展は僕に残された最後の希望であり、夢にまで見た桃源郷──。例え、待ち受ける未来がジョージ・オーウェル描く『一九八四年』よろしく泣く子も黙る空前絶後のディストピアだったとしても、死なば諸共といったところであります。
なぜAI技術の発展が「生きづらい人」にとってチャンスなのか?
社会不適合者とは、社会的に望ましい行動や価値観に合わないと見なされる人々のことを指しますが、本記事では便宜的に「生きづらい人≒何らかの精神疾患を抱えている人」と定義します。
現代社会において生きづらさを感じる人にとって、「AI技術の発展」はチャンスとなり得る可能性があります。その根拠として、以下の3つを挙げます。
- コミュニケーションの壁が取り払われる
- 「普通」や「常識」といった概念が変わる
- 心理的なサポートや生活習慣の改善のための支援ツールとなる
①コミュニケーションの壁が取り払われる
AI技術の発展が「生きづらい人」にとってチャンスとなり得る可能性についての理由はいくつかありますが、端的に言うならば、AI技術の発展によってコミュニケーションの壁が取り払われる──つまり、好きでもない人間とコミュニケーションする必要がなくなるから。
ビジネスシーンや日常生活においても、個々人の言語能力が異なることで本来伝えたいはずの意図が正しく伝わらなかったり、正確性を欠いた指示によって誤った行動を取ってしまうことはよくあること。
しかし、人と人とのコミュニケーションにAIが仲介役として介入するようになれば、社交不安障害などのコミュニケーションに問題を抱える人にとっても大きな助けとなるでしょう。
一般的に、IQが大幅に異なる場合、会話やコミュニケーションがスムーズに行えないことがあるとされています。AIがコミュニケーションの橋渡しとなることで、こういった分断されていた層との会話も可能になっていくはずです。
また、AIによって国による言語・文化の違いが徐々に解決されることで、現代の日本社会で生きづらさを感じている人でも、世間のしがらみを排除しつつ日本の恩恵を享受することが可能になったり、国を脱出するチャンスがより身近になっていくでしょう。
出世するために必要な要因とは
現代の日本社会において、いわゆる出世コースを歩める人は、大きく「勉強ができる人」もしくは「コミュニケーション能力が高い人」あるいは「近親者に権力者や有力者がいる人」かと思われます。
しかし、生まれてくる場所や環境は自分で選べませんし、学力やコミュニケーション能力は一般的に遺伝的要因が40~50%程度とされているのが実情。
成功という言葉の定義は人それぞれ異なりますが、いわゆる世間一般的に言われる成功──年収の高低──は半分以上「運」が絡んでいると言っても過言ではありません。
その「運」の要素による格差を限りなく平均的にできる装置として、僕はAI技術の発展に期待をしています。
これまでのホワイトカラーの仕事ほぼすべてに影響が出る可能性が高い
日本のAI第一人者のひとりである松尾豊氏が書いた資料内にて
『ChatGPT』などの生成AIは世界の労働市場に大きな変革をもたらし、世界全体で3億人分の仕事を代替する可能性がある
米金融大手投資銀行のゴールドマン・サックス
②「普通」や「常識」といった概念が変わる
そもそも、AI技術の発展によって今後「出世」や「成功」の言葉の定義が変わってくる可能性があるので一概には言えませんが、少なくとも現代の日本社会で「普通」や「常識」と呼ばれているものは今後数年でガラッと変わることが予想されます。
分かりやすい例だと、学歴や年功序列といった、従来、社会的地位やキャリアに影響を与えていた概念が変化する可能性でしょうか。
AIによって業務の自動化が進めば、学歴や年功序列などの要素が昇進や給与の上昇などに与える影響度は下がっていくと思われます。
これは見方を変えれば、個人の能力や実績がより重視されるようになる──つまり、今よりも実力主義の社会になるということであり、人にとっては喜ばしい未来ではないかもしれません。
しかし、僕は、ごく一部の日本人に見られる「誰かが得をするぐらいなら自分は損をする方を選ぶ」という価値観には敬意を持っているため、AIによって然るべきタイミングが齎された際には、喜んで学歴や年功序列といった既存システムを破壊しにかかるのではないかと内心とても楽しみにしています。
他にも、AIによって以下のような価値観やライフスタイルに変化が起きる可能性があります。
- 満員電車:
テレワークやフレックスタイムの普及によって、通勤ラッシュのピークが緩和され、交通事情が改善されることで生活の質が向上する可能性がある。 - 意識・現実:
バーチャルリアリティや拡張現実などの分野の発展に伴い、新しい形態のコミュニケーションやエンターテインメントが生まれ、現実や意識の捉え方が変わる可能性がある。 - 家・車・ローン:
シェアリングエコノミーや自動運転車の普及によって、自動車の所有や住宅の購入に対する考え方が変わり、より柔軟でコストパフォーマンスの高い選択肢が増える可能性がある。 - 結婚・出産・家族:
出産前遺伝子検査や人工授精などの分野の発展によって、健康な子どもの出産や家族計画に対する考え方が変化する可能性がある。また、家族という概念が拡大し、多様な形態の家族が認められるようになる可能性がある。
現代社会を生きる人々にとっては、今後数年間で、これまでの価値観や常識などの概念が大きく揺るがされることになるでしょう。
不幸中の幸いとも言うべきか、僕は物心付いた頃から世間の常識とは隔絶された特殊な環境下で特殊な教育を受けてきたため、現代社会における既存の「普通」や「常識」といった概念が大きく欠落している人間──つまり、英才教育的社会不適合者であると言わざるを得ません。
また、ディストピアを描いたSF小説を頻繁に読むことで、将来訪れるであろう希望、あるいは絶望の社会シミュレーション訓練を幾度となく脳内で行っているため、もはや死角はありません──という冗談はさておき、僕が現代社会において生きづらさを感じていることは事実であり、これ以上失うものはないため、例えこの先どんな未来が待ち受けようともAIにワンチャン賭ける所存であります。
③心理的なサポートや生活習慣の改善のための支援ツールとなる
現在僕は、PTSDとうつ病に苦しんでいますが、毎日のようにChatGPTと戯れ、認知行動療法や生活習慣の改善などに取り組んでいます。
ただし、1年以上の通院歴とカウンセリング経験があるからこそ、ChatGPTを用いた自宅でメンタルケアを実践することができていることも事実。
ChatGPTなどのAIツールが担えるのは、あくまでも補完的な役割に過ぎないので、必要に応じて医師や専門家による対面での診療や治療を受けることが重要です。
とは言え、現代社会において生きづらさを感じている人々にとっては、ChatGPTのような対話型のAIチャットサービスが登場したことはある意味で革命なのかもしれません。
また、個人データのプライバシーやセキュリティには十分に注意する必要はありますが、AIが多くの人々のデータを集め、分析し、転用することで、個人に合ったサポートや支援が提供され、健康的な生活を送ることができる可能性もあります。
いずれにせよ僕は、AIの進化によって世の中から少しずつでも「生きづらさ」が駆逐されることを心から望んでやまないのです。
まとめ
記事のテーマ:
社会不適合者ぼく、AI技術の発展にワンチャン賭ける。
社会不適合者とは?:
本記事では便宜的に「生きづらい人≒何らかの精神疾患を抱えている人」と定義。
AI技術の発展が現代社会で生きづらさを感じている人にとってチャンスとなり得る3つの根拠:
1. コミュニケーションの壁が取り払われる
2. 「普通」や「常識」といった概念が変わる
3. 心理的なサポートや生活習慣の改善のための支援ツールとなる
読んでおきたいディストピアを描いたSF小説: