まさにボディブロー。映画『君の名は。』の感想をネタバレなしで語るよ

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昨日、映画『君の名は。』を観てきました。

前日は楽しみすぎてロクに眠れませんでした。おかげで少し寝不足気味で鑑賞。

で。

なんだろうね、この不思議な気持ちは。

この作品を僕なりの一言で表すとしたら、「願いと祈り、そして希望」の映画。でも、これはあくまで“あることに気付いたあとの感想”

映画を観た直後、映画を観てからの数日間、そして、さらに時が経ったとき。
それぞれのタイミングで、抱く感想がそれぞれ違ったものになっていくんだろうなぁ、と感じる不思議な作品でした。
まさにボディーブロー。その瞬間もダメージはあるものの、時間が経つにつれてじわじわとダメージが増していく。『君の名は。』はそんな映画。

次の日にもこれほどの余韻が残っていて、これほど心が締め付けられて、これほど物語の内容が頭から離れない作品は久しぶりですね。
まるで、ジブリ映画作品の『風立ちぬ』を観たときのようなふわふわした感覚。

開始5分でその世界に一気に引き込まれ、エンドロールまで一瞬たりとも目が離せない。
何度も何度も鳥肌が立って、涙して、笑って。エンドロールの時にはもうよくわからない感情になってましたね。とてつもない感動がただただ押し寄せるだけ。

今回の記事では、たくさんの人に『君の名は。』を観ていただきたいのでネタバレなしで書いていきます。考察に関しては別記事にて。

立川シネマシティの極上音響上映で3度目の『君の名は。』を観てきた話

2016.10.14

はじめに

僕がこれまでに観た新海誠作品は、『秒速5センチメートル』『星を追う子供』『言の葉の庭』の3つ。『君の名は。』は4作品目。
新海さんの作品は”人を選ぶ”印象でしたが、今回は大人も子供も、そして男女問わず楽しめる内容になっています。笑えて、泣ける。

新海誠の集大成だとか、これからの代表作だとか、最高傑作だとか言われている理由がなんとなく分かる気がしますね。きっと、この作品の裏に隠されたメッセージを読み解けばなおさらそうでしょう。

30秒で分かるあらすじ

千年ぶりとなる彗星の来訪を一か月後に控えた日本。

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主人公は、田舎町に住み、憂鬱な毎日を過ごす女子高校生・三葉(みつは)と、東京で暮らす瀧(たき)の二人。

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ある時、三葉は自分が男の子になる夢を見る。そして、念願だった都会での生活を思いっきり満喫する。一方、瀧も田舎町で自分が女子高校生になっている夢を見る。

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繰り返される奇妙な夢。
しかし、明らかに現実世界での記憶と時間が抜け落ちている。

そこで二人は気付く。

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「私 / 俺たち、入れ替わってる!?」

何度も入れ替わる身体と生活に戸惑いながらも、二人は少しずつ現実を受け止めていく。

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しかし、突然”入れ替わり”が途切れてしまう。
この奇妙な入れ替わりで、自分たちが特別に繋がっていたことに気付いた瀧は、まだ会ったことのない三葉に会いに行くことを決心する。

辿り着いた先には、意外な真実が待ち受けていた……。

ざっくり説明するとこのようなストーリー。

予告編を観ると、さらにこの世界を知ることができますよ。
ちなみに僕は予告編ですら何度か泣きました。

「君の名は。」予告

「君の名は。」予告2

『君の名は。』のここがすごい

製作陣がすごい

まず、制作陣について。

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作画監督は安藤雅司さん。
1990年研修生の二期生としてスタジオジブリ入社。2003年からフリーに。
『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』で作画監督。『思い出のマーニー』では脚本と作画監督を担当。

キャラクターデザインは田中将賀さん。
『とらドラ!』『あの日見た花の名前を僕はまだ知らない。』『あの夏で待ってる』でキャラデザ・総作画監督を手掛ける。
『心が叫びたがっているんだ。』も担当。新海誠監督とはZ会のCM作品『クロスロード』で初ダッグを組んだそう。

まぁ、兎にも角にもその作品を見てみましょう。

うん。素晴らしい。

どことなく『君の名は。』と似たシーンやカットが何箇所かありますね。
登場人物の微妙な表情や、それに呼応するように切り替わる景色。周りにいる人間の話や、行動、動きまでがとても細やか。
言葉選びやカメラワーク、ピントの絞り方においても『君の名は。』っぽい。

声優陣がすごい

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瀧を演じるのは神木隆之介くん。
神木くんといえば、「千と千尋の物語の坊」「ハウルの動く城のマルクル」「サマーウォーズの主人公・小磯健二」と、意外にも声優経験豊富なことで有名ですね。

もうね、バッチリでした。

特に、三葉が瀧の身体に入った時の演技がすごい。
見た目は男子高校生、中身は女子高校生。オカマっぽくなってはダメだし、男すぎてもダメ。この絶妙な加減具合が実に丁度良かったですね。

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一方、三葉を演じるのはオーディションでこの役を射止めた上白石萌音さん。

声、大好き。

声質も声のトーン、すべてが良かったですね。
コミカルな場面も、シリアスな場面も。実に素晴らしかった。

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で、驚くべきはこの人。「長澤まさみ」さん。
声優レベルが高すぎたのか、僕はエンドロールまで全く気が付きませんでした……。

音楽がすごい

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主題歌はもちろん、劇伴もあわせてRADWIMPSが手がけています。

半端ねぇ。

もうホント半端ねぇ。僕はいわゆるRADWIMPS世代なので、さらに心がやられてしまいました。なんだあれ。ずるいだろ。

オープニングムービーで洋次郎さんの声が劇場に響いた時は思わず鳥肌。
そして、劇中で度々挿入される疾走感溢れる楽曲。

終盤で瀧、三葉の掛け合いがあるんですが、ここで「スパークル」が流れてくるあたりはホントにずるい。これで泣かない方が難しい。あ、思い出したら鳥肌と涙が……。

ぜひ、劇場でRADWIMPSの楽曲を。
次は立川のシネマシティの極上爆音上映で観たいなぁ。

前前前世

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映画『君の名は。』は、ひたすらに美しい映画

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この映画は、美しい。

正直、始まって10分ほどは『え?これが新海誠作品なの?』と思っていました。
決して悪い意味ではなくて、もうちょっとシリアスな始まりを予想していたのでちょっと意外でしたね。笑える場面なんかもあったりして、とてもポップな印象。

でも。

やはり、「君の名は。」は新海誠作品でした。

良い意味で裏切られます。

新海誠作品の特徴として、”すれ違い”がありますよね。ここがキーポイントです。
その意外な真実が物語が進むにつれてだんだんと明らかになってくるんです。そして徐々に切なさが込み上げてくる。

点が線になる。いくつもの糸が互いに折り重なっていく。そうして、やがて物語は真実へと向かっていくのであります。これが、また、なんとも……。

映画の「二日酔い」

最初は予告編だけ観て、いろいろと自分で考えてみると面白いでしょう。きっと、観る人によって感じ方や感想が違うはずですから。
そして、映画を観たあとに何か違和感を覚えるはず。少なくとも僕はそうでした。

その違和感が何なのか、映画の内容を頭の中で反芻するんです。そうすると、「そうだったのか」と思えるようなことにいくつも気付く。

それは、過去の新海誠作品との比較であったり、それぞれの作品のワンシーンやメッセージだったり。はたまた、『君の名は。』のセリフの本当の意味、登場人物の行動の意味。

それらが、映画を観た後も繋がっていくんです。

この感覚は凄まじい。不意に映画のワンシーンを思い出しては鳥肌が立ち、物語の結末を思い出して泣く。これって、すごく「二日酔い」みたいなんですよ。映画の「二日酔い」。

『ここまで作り込むのか。』『この話ってこういうことだったんだ。』

後になっても楽しめる作品。『君の名は。』は、そんな素晴らしい映画でしたね。

このキーワードに注目しておくともっと楽しめるかもよ

ネタバレではなく。あくまで、僕個人が『このキーワードだけ意識してりゃ、もっと楽しめたかもな』と思ったものを3つご紹介。
意味は考えずに、このキーワードだけ覚えて映画を観てみると後々楽しめるかもしれません。

そのキーワードとは、「糸」「スマホ」「距離」

詳しいことはここでは話しませんが、この中で特に重要になってくるのが「スマホ」ですかね。 メモや日記、そして電話。様々なコミュニケーションを取れる便利な道具。ちょっと注目しておくといいかも。

もうどこまで話したらいいのやら、って感じなので、気になる方は劇場でどうぞ。

まとめ

サクッと語って、「あ、あとは劇場でどうぞ」って感じで終わる予定だったのにいつの間にやら長くなってしまいました(ここまで執筆時間約2時間)。

『えぇ?新海誠作品にラッドウィンプス〜??』『男女入れ替わりってポップなイメージじゃーん。大丈夫なの?』『やけに評判いいけど、”新海誠作品”がそれでいいの?観る人を選んでこそ新海誠の良さがあるってもんじゃないの?』

えぇ、えぇ、わかります。言いたいことはわかります。

でも。これは観に行くべき新海ファンならまず間違いなく後悔はしないでしょう。

これまで新海作品をあまり観てこなかった人間でも、『君の名は。』を観た後に他の作品を観ることでさらに違った楽しみ方ができるはず。

あとは、冒頭部分でこういったことを言うとすぐにブラウザバックされてしまう危険性があるため名言を避けていたのですが、最後に一言だけ言わせてください。

男子目線からの『君の名は。』の素晴らしかった点。

「男子が”おっぱい”に抱く、尊敬と憧れが実に忠実に描けていたこと」。

兎にも角にも、これでやっと小説版の「君の名は。」が読めまする。やった。新海誠Walkerは、残りの作品を観たあとに買おうかな。
たぶんあと2回は劇場に観に行くんじゃないかなぁ、映画『君の名は。』。なんだか心にカサブタが出来てしまったような感覚ですよ、まったく。

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